もう、四六時中飲んでる。だが、それだけじゃなかった。これからは、意外な角度から緑茶と接する機会が増えそうだ。「神戸マッチ」から発売されているのは『茶殻入燐寸(マッチ)』(「伊藤園」と共同開発)。
これは、頭薬部分に硫黄や燃焼補助材などの代わりに微細な茶殻を用いる、いわば“緑茶マッチ”。一般的に廃棄されていた茶殻をマッチ素材の一部に使用することで、茶殻の有効利用につなげている。
非常に、意義のある試みじゃないか! その上、“緑茶マッチ”だからこそのメリットも。燃やした時に発する独特の硫黄臭が、このマッチだとしないらしいのだ。なぜなら、硫黄の代わりに茶殻を使っているから。
“緑茶派”の私にとって、本当に興味深い。
早速、このマッチを「シュッ!」と擦って、臭いを嗅ぐと……。本当だ! 火に鼻を近づけてクンクンしたくらいなのに、全く臭いがしない。少しばかり、木が燃える臭いが漂った程度。しかしそれも一瞬である。これは驚き!
ちなみに、このマッチには『茶殻入燐寸 消臭タイプ』という消臭ヴァージョンも。
こちらのタイプでタバコに火をつけ、タバコと共に灰皿に置いておくとする。すると、マッチがタバコのニオイを消し去ってしまう。この効果が生まれたのも、やはり茶殻のおかげ。茶殻がタバコ臭をかき消す。
そんな“茶殻マッチ”は、5月20日より全国発売されている。
今、近年の茶系飲料の需要増に伴い、製造工程で排出される茶殻の量は年々増加しているという。そこで、伊藤園では茶殻を有効利用する研究を推進。これまで30種類以上の茶配合製品を開発してきた(「畳」、「せっこうボード」、「ベンチ」、「フィルム」、「封筒」、「紙ナプキン」など)。
結果、現在では、堆肥や飼料に活用されることも含め、年間46,000トン出される茶殻の95パーセントを有効利用しているとのこと。
「茶配合製品を普及させることにより、『茶殻が身近な有用資源である』という考えを社会に定着させたいと考えております」(「伊藤園」担当者)
どんどん、有効利用していただきたい! だって、このマッチも魅力的。パッケージと投薬部分は、お茶のような“緑色”になっており、不思議な癒しの雰囲気があるんです。
(寺西ジャジューカ)