すやすや寝ているイメージの強い赤ちゃんだが、実際に育ててみるとそうでもないことがわかる。なかなか寝付いてくれなかったり、夜中に何度も目を覚ましたり、一筋縄ではいかない。


究極の理想は、赤ちゃんが自ら静かに寝つくこと。「そんなのムリ!」なんていうママの声が即返ってきそうだが、きちんとしたステップを踏めば決して不可能なことではないという。

先日、ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社 コンシューマー カンパニーが小児睡眠の世界的権威であるジョディ A ミンデル博士を招いて赤ちゃんの睡眠にフォーカスしたプレスセミナーを開催。赤ちゃんの睡眠のおける大切な3つのステップを教えてくれた。

まず、1つめは「寝る時間を設定すること」。時間は21時前が目安。
なんでも、アメリカやイギリス、オーストラリアなどの国の白人のほうが、日本を含むアジア系より子どもが寝る時間が早く、一日の睡眠の合計時間も長いことが、乳幼児の睡眠アンケート調査(BISQ)で明らかになっているそう。

ちなみに最も早く寝るのはニュージーランドの子どもで平均19時28分、逆に遅いのが香港で22時18分。その差は実に3時間ちかくもある。日本は21時すぎで、夜寝とお昼寝をあわせた一日の睡眠時間の合計は平均11時間37分。実はこれ、調査した国のなかでもっとも短い。睡眠は健康のみならず、知覚能力や雰囲気にも影響し、寝不足の赤ちゃんは肥満になりやすいというデータもあるそうなので、早めに寝て長い睡眠を確保したいもの。


2つめは、「一貫した入眠儀式を行うこと」。ミンデル博士が具体的に提案するのは、(1)お風呂、(2)マッサージ、(3)静かな環境でのアクティビティ(歌をうたう、絵本を読むなど)という3ステップ。実際に2~3週間続けると、夜間の目覚めの回数やまとまった睡眠時間の延長に効果が出ることも明らかになっている。なお、誤解されがちだが、授乳は入眠儀式にあらず(※食事だそう)。また、この儀式は大人にもオススメとのことなので、寝付きが悪くて悩んでいる人はアクティビティを大人向けにアレンジするなどして試してみては。

そして3つめが、赤ちゃん自ら静かに眠りにつくこと。
実はどんな赤ちゃんでも夜中に2~6回は目を覚ましているそうで、そのときに自分でもう一度眠りに戻れるかが運命の分かれ道。夜中にも授乳や抱っこなどであやされることに赤ちゃんが慣れてしまうと、それがないと寝付けなくなる。最初は近くでトントン背中をたたいたりしながら、最終的には子どもが1人で寝付くことを目標にしたい。

ミンデル博士監修の「すやすやチェック」というサイトでは赤ちゃんの睡眠の質をチェックできるので気になる人はチェックしてみるとよいかも。また、ジョンソン(R)ベビーとミンデル博士が共同開発した「ジョンソン(R)ベビー すやすやタイム」シリーズでは、お風呂で使える泡タイプのボディウォッシュやマッサージに使えるローションといった入眠儀式をサポートしてくれるアイテムも販売している。

大人はもちろん、赤ちゃんにとっては本当に大切な眠り。
できるかぎり良質な睡眠をとらせてあげたいものですね。
(古屋江美子)