「うちのイヌ、うつ病なのかな?」
って、動物にも「うつ」ってあるの!?
精神疾患って、動物にもあるの!?
そんな疑問に答える本が出た。
タイトルもズバリ『動物に「うつ」はあるのか』である。
最初に出てくるのは『シートン動物記』。
その一番有名な「オオカミ王ロボ」の話。
ロボは、オオカミの群のリーダーで、どんな罠にもひっかからない賢いヤツ。
ところが、奥さんのブランカが人間に捕まると、冷静さを失って、捕まってしまう。
しかも、エサを与えられても、ぜんぜん食べずに死んでしまうのだ。
このケースはどうなのだろう?
妻を喪失して、うつ状態になっているのではないか。
そういうふうに読める物語だ。
“しかし、物語ですから、どうしても主観が入り、客観的な科学とはいえないと思います。ロボが肉を食べなかったのは、たんに、人の臭いがついていたので用心した可能性もあるでしょう”。
情緒ないなー。
っつても、科学的に調べるには、情緒的すぎるのは危険だから、正しい。
「レミングが集団で海に飛び込んで自殺する」「ゾウは死を予感すると墓場に向かう」
「イルカがみずから陸に上がって死んだ」といった話も、“どれも伝説にすぎないようです”。
レミングはそもそも集団で行動しないし、ゾウの墓場は密猟者が殺した跡だったというのが真相(ひ、ひどい!)らしいし、イルカは超音波で周囲を知る能力がうまく働かなくなったからだと推測される。