【ハタチくらいまではジャンプしか読んでなかった】
─── 「大学でもバレー部だった」という話がありましたが、そんな環境でいつ頃から漫画家になろうと?
三島 最初は、「ジャンプ」の編集者になりたかったんですよ(笑)
─── 編集?「週刊少年ジャンプ」の??
三島 はい。それで編集部は男社会だと思ったので、男社会に溶け込む努力をしようと、大学の途中から選手を諦めて男子バレー部のマネージャーになったんです。「もうこれで男社会も大丈夫!」って思ったんですけど、集英社のOB訪問をしたら「ジャンプに女性編集者はいないよ」と言われてしまって。「えー、なれないのかぁ。じゃあ、自分で描いてみるしかないかぁ」と。
駒林 そっち?? 普通、「りぼん」の編集に行こうとか、少年誌なら「サンデー」の編集部に行こうってなりませんか? そもそも、編集者になるために男子バレー部のマネージャーになろうっていうのも、すごいメンタリティですけど(笑)
三島 世界が狭いんですよね。理想の人としか付き合いたくないっていう時期があるじゃないですか。それと同じで、漫画も「ジャンプ黄金期しか面白くない」と思っていた時期がありまして……ハタチくらいまではジャンプしか読んでなかったんですよ。今の自分からしてみたらビックリですけどね。今は何でも読みますから。「ガロ」とかも好きですし。そんなこともあって、出版社の入社試験も半ば諦めて受けましたね。