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今死にたいくらい辛いけど、実はどこかに幸せがあるんじゃないだろうか

今死にたいくらい辛いけど、実はどこかに幸せがあるんじゃないだろうか
『クリオネの灯り』イースト・プレス/ナチュラルレイン<br />ネット発の絵物語、あるいは絵本? いじめをテーマにした小中学生向け作品ですが、ネット・ケータイ世代に訴えかけてくる物語と、それを読んで殴り書くような感想の数々のエネルギーが半端じゃない。絵と文字と音と、感想でできた不思議な本。
最初にぶっちゃけるとですね。
ぼく「泣ける」とか「感動」とか最初に書いてある本や映画すんげえ苦手なんですよ。
泣くのはこっちが選ぶから! 最初に書かんでくれ! …くらいに。
「泣かせるため」に作られる作品は、ノーセンキュー。
ひねくれた大人ですね。高校生の頃からこんなですよ。

この『クリオネの灯り』は、言うなれば外側を見れば、まさに「泣けます」みたいな本。
テーマは「いじめ」。いつものぼくならまず手に取らない本です。
しかし、帯を見ると漢字にルビふってあるんです。そこで「あれ?」となりました。
アニメ調の、かなり個性の強い色あいの絵柄も気になったのですが、簡単な漢字にまでルビが振ってあるってことは、これマンガや小説じゃなくて、絵物語・絵本か!

それでもひねくれていたぼくは、後ろから読みました。
ひねくれすぎですね。どんだけ泣きたくないんだよ。
そこにあったのは、感動的なエンディングではありませんでした。
この絵本をネットで読んだ感想、思春期の子達の強烈な訴えでした。
「泣きました」「感動しました」じゃないんですよ。物語について云々言うんじゃないんです。
自分の体験した辛い出来事、今いじめにあっていること、自分の抱えている病気、学校での自殺の話、自分が人をいじめた経験……そんなのがみっちり詰まってるんです。
これには驚愕。感情のエネルギーがちょっとリミッター振り切ってる。
この絵物語を読んだ子たち(10歳から15歳が圧倒的に多いです)が、自分たちの抱える個々の悩みを爆発させているんです。すごい長文から短い叫びまでありますが、この場所でしか叫べないと言わんばかりに書き連ねています。

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