目玉焼きに玉子焼き、さらに玉子かけごはん。
実は生で卵を食べる文化、というのは少ない。
新鮮な卵が気軽に手に入るから。という理由だけでなく、トロリとしたあの食感が好まれているせい、なのかもしれない。
そんな卵のトロリ食感を楽しめるのが、キユーピーさんが販売している“とろ〜り半熟たまご”だ。
その名前のとおりトロトロ半熟状態、生臭さも押さえた味わいが特徴。
半熟卵作りは、簡単なようで難しい。固まるか固まらないか、そんな一番おいしい状態を、いつでも食べられるのがこの商品なのだとか。
「半熟状ではありますが、サルモネラ菌が死滅する温度で殻ごと加熱殺菌しているので、食中毒などの心配もなく安心です」ということで、賞味期限は冷蔵で16日と長めに設定。
販売はまず業務用からスタートした。
「1998年から販売しています。しかし一般向けの販売は今年の6月1日からはじまりました」
キユーピーさんといえば、まず思い浮かぶのがマヨネーズだ。そしてマヨネーズの原材料は卵。
実はキユーピーさんが取り扱う卵の量は、年間約25万トンにも及ぶそう。日本の鶏卵生産量の約10%を取り扱っているとか。
これまで、鶏卵加工品はおもに業務用として発売されていた。
しかしもっと個人へ売り出したい。
これは、そんな卵に強いキユーピーさんが打ち出した“キユーピーのたまご”シリーズの第一弾である。
しかし柔らかい卵といえば、温泉卵も似たような食感だ。この卵と温泉卵の違いとは?
伺ってみると、「温泉卵との違いは、黄身の部分です」という。
温泉卵は黄身がねっとりと濃厚、そして白身がゆるゆる。
しかしこのとろ〜り半熟たまごは卵黄が究極まで生に近く、流動性がある。そして白身は半熟状……と、好きな人にはたまらないベスト半熟。
「かき混ぜるとクリーム状になるので、食べ物に絡みやすい商品です」ということで、そのまま食べてよし、卵かけご飯ももちろんおすすめ。
うどん、パスタに混ぜれば簡単にカルボナーラ風に。
なおこの“鶏卵を殻付きのまま加熱する製法”は特許も取得済みだという。
安全に美味しく食べたい。そんな食べ物に対する研究は、日々めざましいものがある。とくに卵に対する日本人の愛は深い。
食欲の秋に向けて、ぜひチェックしてみては。
(のなかなおみ)