過去のマンガ大賞では、昨年の『銀の匙』(荒川弘)、一昨年の『3月のライオン』(羽海野チカ)のように既に名の通った作家でも連載開始からそれほど時間が経っていない作品が受賞するケースが目立ちました。しかし、今回の受賞作『海街diary』は連載開始から時間も経っています。しかも作者は、1983年に『河よりも長くゆるやかに』、『吉祥天女』で第29回小学館漫画賞を受賞するなど、数々の受賞歴があり、1986年にはあの名作『BANANA FISH』の描き手でもあるベテラン。そうした背景もあって、意外だととらえられた節もあるようです。
担当編集者によるとい「軽い世間話からはじまった」という『海街diary』。鎌倉を舞台にした、それぞれにキャラクターの異なる姉妹の物語。授賞式に登壇した担当編集者が「第一回でベスト3に入っていたので、まったく予想していなかった。ビックリした」との
この日の授賞式では、めったにメディアの前に姿を見せない吉田秋生本人も登壇し、受賞の『海街diary』にまつわる質問に対して、直接回答する一幕も(本当に珍しい!)。以下にコメントを抜粋すると……。