ホリエモンが「声優って実際そんなにスキルいるんかえ?って身も蓋もない話もあるし。」なんてツイートをして波紋を呼んだ。
宮崎駿監督も、そんなふうに思っているのだろうか?

宮崎駿監督は、プロ声優をあまり使わない。
最新作『風立ちぬ』、主役の声を担当するのは庵野秀明だ。
庵野秀明は、声優ではない。
『新世紀エヴァンゲリオン』『彼氏彼女の事情』等のアニメ監督だ。
なぜ? なぜ庵野秀明?

劇場用アニメーションでは、ときどきプロの声優ではない有名人が起用される。
「話題作り」というヤツだ。
有名人が、どんな作品なのか語り、「声もがんばりました」とか言って、ワイドショーに取り上げられる。そのために登場する、というヤツだ。
金メダルをとったオリンピック選手が、まったく必要のないキャラでヒトコトだけ発するなんてケースもある。興ざめなのでやめてほしい。
だが、宮崎駿作品のケースはそうじゃない。
『風立ちぬ』の庵野秀明は主人公の声である。
話題作りでちょいと、ってレベルじゃないのだ。

『となりのトトロ』のおとうさんの声も、プロの声優ではない。
糸井重里。コピーライター、「ほぼ日刊イトイ新聞」の人だ。
これまた、ちょい役ではない。重要な役どころだ。
『ジブリの教科書3 となりのトトロ』には、「どうして糸井重里がとうさん役に抜擢されたのか」が詳しく描かれている。

音響監督・斯波重治のインタビューによると、最初はプロの声優を使うつもりでオーディションもしていたらしい。