「中2病」という言葉があるが、気軽に使ってほしくない。「童貞」とか「こじらせる」とか「中2」とか。その内にあるドロドロを、勝手にデオドラントしている。
あの時代が、どれ程の底なし沼だったと思ってる。どれだけ、俺らがこじらせてきたか分かってるのか? ……あっ、俺も使ってるわ。

いや、それほどポップに流通してしまっている「中2」なるワード。いつからか、あの一年は重要イヤーと認知されているみたい。
でも、癪に障る。全然、違う。イッチョカミで世の中が「ガチ」という言葉を多用し、その度にピクッとする心境に似ている。頭でっかちだろうけど、そこは実はデリケートな部分なんです。

あの頃、自分たちにどんな迷いがあったか。どんな万能感を持っていたか。どれほどの破壊衝動を携えていたか。
それを紹介するのは、この『14歳』(著者・佐々木美夏)なる一冊。多くの有名ミュージシャンに幼少期から現在までの足あとを振り返ってもらい、特に「14歳」の頃の自分はどうだったか語ってもらうインタビュー集であります。

この時期の鬱屈とした感情を語ってもらうのに、これ以上打ってつけな存在はいないでしょう。岡村靖幸は、14歳の頃の自身について以下のように語ってくれました。
――今も青春時代のリビドーが詞曲のメインモチーフになっていることが多いじゃないですか。
岡村 はい。
――それは当時のモテたいとかそういう。
岡村 そういうのは多いと思いますね。
――悶々としたものがベースにある。