テレトンは、元は米国で生まれたコンセプトで、日本とフランスで各箇所の仕組みは違うが、大まかにイメージすれば日本テレビが夏に行う『24時間テレビ』のようなものだ。仏ミオパチー協会(ミオパチーとは全身の筋力が低下するなど筋肉の疾患のこと)が主催し、番組を通じ集められた寄付金は難病治療や研究に使われる。パーソナリティーを務める人は毎年変わり、出演する歌手や俳優などのアーティストはすべてボランティアで参加している。昨年は12月6日から7日(8日深夜)にかけて行われた。
募金方法は、電話やインターネットを通じての寄付、街頭募金、各地域でチャリティーイベントを開いたり、身近なところでは、例えばスーパーマーケットのレジ近くにテレトン募金用の紙が置いてあるので、それを会計の際にレジへ渡し商品代に上乗せし寄付するなど、色々ある。番組内では毎年歌手などが参加してその年の歌が披露され、iTunesでも販売され寄付に充てられる。そうして集められた金額が、番組中にセット中央上部に設けられた表示に刻々と加算されていく。
テレトンで集められた募金の使途には様々な議論があるものの、この時期のフランスを代表する風物詩であることに変わりはなく、これが放映されると季節を実感するのだ。
実際テレトンの募金はどれくらいの規模なのか。27回目となった昨年のテレトンの番組での寄付額は、約7800万ユーロ(約110億円)だった。2011年の8810万ユーロ(約125億円)や2012年の8140万ユーロ(約115億円)と比べると少々下回った結果だ。
では24時間テレビと比べると、どうだろうか。
(加藤亨延)