「男二人のシーンがすごく色気があっていいんです!」(板谷由夏)

TBSドラマ「同窓生 〜人は、三度、恋をする〜」(7月10日スタート、毎週木曜午後9:00〜)試写会が30日、東京都内で開催。出演者の井浦新(いうらあらた)、稲森いずみ、板谷由夏、TOKIO・松岡昌宏が登壇した。


原作は、2011年から2012年にかけて「ビックコミックスペリオール」(小学館)で連載された柴門ふみの同名作品。大河ドラマ「篤姫」「江〜姫たちの戦国〜」を手がけた田淵久美子が脚本を担当する。40歳を迎えた男女4人が中学の同窓会で再会し、急激にひかれあう姿を描く。TOKIO松岡曰く「こっぱずかしいような、でも、自分が好きだったラブストーリーがそこにありました」

井浦新は本作が連続ドラマ初主演。妻との離婚後、大手企業を退職し、実家のクリーニングを継いだという主人公・柳健太を演じる。
ダンガリーのシャツにエプロン姿で店頭に立ち、近所のおばさんに「シミが残ってるわよ!」と詰め寄られながら、アイロンかけに励む。人生を諦めてしまったような弱々しさがあるかと思うと、力仕事に従事する男特有のオスの気配も漂う。初恋の相手である鎌倉あけひ(稲盛いずみ)の奔放さを前にすると、挙動不審まっしぐら。

「40歳にしてこんな純度の高いセリフを言うか!?というような純粋な男」(井浦新)であり、40歳にもなってまるですれてない様子がグッと来る。じつは、わからないフリをしてるだけなんじゃないか……と疑いたくなるつかみどころのなさも、またいい。
一方、TOKO松岡演じる桜井遼介は、いわゆる「勝ち組男」という設定。
超一流大学を主席で卒業し、大手ゼネコンに就職し、出世も順調。家庭では良き夫、良き父親を演じつつ、婚外恋愛も大充実とやりたい放題だが、満たされない。妻(三浦理恵子)が娘の教育にばかりかまけていることに息苦しさを感じ、“人生のリセット”を夢見る。遼介の「人生最後の恋」への執着は、不倫あるあるそのものだが、わかりやすい分だけ、ぐるっと回ってチャーミング。ある意味、いちばんピュアかもとすら思えてくるのが面白い。

遼介が果敢にアプローチする相手は、板谷由夏が演じる広野薫子。
中学時代はクラス一の美少女で秀才だったが、失恋がきっかけで男性不信になってしまったという過去を持つ。現在はマンション探しが唯一の趣味。チャラついている遼介が気に食わず、「名前で呼び合おうとか、バカじゃないの!?」とぶった斬る。そんな薫子がどう変わっていくのかも、お楽しみの一つだ。

そして、もう一人。注目したいのがあけひの夫であり、カリスマ美容師でもある鎌倉太郎を演じる、松本利夫(EXILE)。
客やスタッフに対する態度と、家族に見せる態度がまるで違い、言葉のはしばしに暴君ぶりがにじむ。クローゼットの奥にしまいこんでいた中学時代のアルバムを取り出し、健太に思いを馳せるはるひを冷たく見つめる姿は不穏そのもの。「もう寝るぞ」「おやすみなさい」「お前もだよ!」という短いやりとりだけで、ろくでもない夫婦生活が想像されてウンザリする。

TBS日曜劇場「ルーズヴェルト・ゲーム」で沖原和也(工藤亜須加)をいじめ抜き、その魅力を引き出した如月一磨(鈴木伸行/劇団EXILE)に続いて、またまたEXILEチームが敵役として大活躍の予感!

井浦新主演「同窓生 〜人は、三度、恋をする〜」、7月10日(木)午後9時からスタート。初回は15分拡大版での放送です。
(島影真奈美)