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マリー・アントワネットは「パンが無ければケーキを食べればいいじゃない」なんて言わない

反面、世間知らずの浪費家だったことも美化せず描いている。どちらも素直な彼女ならでは行動だ。
一方で、周囲の貴族たちは虎視眈々と彼女に取り入り、いかにお金を巻き上げようとしているか狙っていた。多くの貴族や民衆からの、いわれのない誹謗中傷も次々出てくる。

有名な「首飾り事件」も取り上げられている。
ラ・モット伯爵夫人が、マリー・アントワネットの友人だと名を騙り、ロアン枢機卿に首飾りの代理購入を持ちかけて金銭をだまし取った事件だ。
ロアン枢機卿はマリー・アントワネットに嫌われていた人物。彼は聖職者なのに軽薄な遊び人だったからだ。しかし彼の堕落っぷりはマリー・アントワネットと違ってなぜかほとんど話題になっていない。
さすがにラ・モット伯爵夫人は有罪になったものの、ロアン枢機卿は無罪。それどころかロアン枢機卿はマリー・アントワネットの貶めたと大衆の支持をあつめた。
一方で詐欺にあったマリー・アントワネットに対して「詐欺なんて浪費家の王妃のでまかせだろう」「あの女はフランスの財産を食いつぶす気さ」「首飾りも実は祖国に……」と非難轟々。
実際にまことしやかに囁かれていたのだから、恐ろしい。

フィクションとしては、王妃の替え玉にさせられた実在の女性ニコルを重要人物として扱っているのが見どころ。意外な活躍を見せる。
画家マリーを含め、マリー・アントワネットの側にいて事実を見ていた架空の人物達が、彼女に対して飛び交う誹謗中傷、破裂する民衆の憤り、ルイ王朝の最期を見届けている。...続きを読む

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