
「GP-3」はポータブルプレイヤーというのを忘れるほどバランスの良い音が聞こえるのだが、先述の開いたフタがスピーカーになるタイプのものは、どこか音がくぐもっていて頼りなさげだった。
田口さんは「プレイヤーによって音に個性があるし、聞き比べることでその違いが分かるようになる」と言っていたが、みんなが同じ音源を聞いていても、プレイヤーごとに異なる音が流れていた……というのは忘れがちなことなのかも。自分が昔に使っていたプレイヤーで、昔に聞いた音楽を聞きかえしてみると、その音質やプレイヤーの雰囲気をきっかけに、リアルな懐かしさが浮かんできたり、思わぬ発見があったりするかもしれない。
なお展示されているプレイヤーでの試聴は、11月26日の13時~20時の田口さんの在店時のみ可能(一部のプレイヤーは販売も相談)。11月25日には「出張円盤レコード寄席」として、実際にこれらのプレイヤーを使ってレコードの聴き比べを行うイベントも開催されるので、多くのプレイヤーの音を聞いてみたい人はぜひその日に訪問を。
●『日本のポータブル・レコード・プレイヤー展 "みんなこいつで聴いていた!"』
10月22日~11月30日/たけうま書房/横浜市中区末吉町4-74末吉ショッピングセンター2F/045-315-5190
11月25日19時~は「出張円盤レコード寄席」を店内で開催。(出演:田口史人、ゲスト:鈴木啓之)。チャージ1000円・飲み物持ち込み可。
(古澤誠一郎)