昨今の連絡手段は、メールが主流。LINEだってある。
いや、だからこそ手紙が際立つのです。届いた時の感動は、ひとしおに! 中には、肌身離さず持っておきたい手紙だってあるかもしれません。いや、もしかしたら身にまとって生活したい手紙だってあるかもしれない。

何を言っているのか? すみません、あまりに斬新な手紙を発見してしまったもので。FUKU Lab.が6月中旬の発売を予定している『ふくてがみ』は、その名の通り“手紙になる服”であります。

とにかく、まずは説明しましょう。
この服とは、白のベーシックなワイシャツのこと。内側には便箋柄のスペースがあり、ここに文章を書き込みます。

服に手紙を書き、折り畳んで郵送できる服
この便箋スペースに“想い”を書き込んでください。

文を書き終わったら折り畳んで、襟の裏に隠れているポケットに服自体をしまい、ボタンを留めてあげる。

服に手紙を書き、折り畳んで郵送できる服
折り畳んで、襟の裏に隠れているポケットに服をしまう。


これで、服が手紙に大変身! 表に切手(250円以上で郵送される)を貼りポストに投函すれば、相手に届いちゃいます。

服に手紙を書き、折り畳んで郵送できる服
これで、ちゃんと届きます。


「郵便局とのコラボレーションでは“全く新しい手紙”として、価値を認めていただけました」(FUKU Lab.代表・横井理子氏)

そんなこの“手紙”を商品化したきっかけについて。
「かねてより、だたの“物”として消費されつづける現状のファッションのあり方にずっと疑問を抱いており、『人を幸せにするファッションを作りたい!』と思っておりました。
様々な服を展開するなか、毎日大切な人に書いていた『手紙』の価値に気付き、これを服と融合させたら新しい服ができるのではないか? と思い立ちました」(横井氏)
確かに昨今、手紙はおざなりにされている。出番も、めっきり減ってしまっています。でも服と融合させることで、価値を見つめ直すいい機会となった。
「大切な人を思って書く手紙を、人に一番近い『服』にする。その想いに包まれて日々を過ごすことで大切な人と繋がり、幸せな気持ちになっていただければいいな……と思っています」(横井氏)

もちろんこの手紙、着ても何ら問題はありません。最もふくてがみに適したボールペンが付属しているので、それを使えば文が外に透けることはないようです。

「インナーを着用しなかったり光に透かすとうっすら見えますが、日常的に着用する分には問題ありません」(横井氏)

服に手紙を書き、折り畳んで郵送できる服
透けません。


そんな『ふくてがみ』、実際に“書いて送った人”と“受け取って着た人”からは既に反響が続々と寄せられている。送った人からは「今度は、遠くに住んでいるおばあちゃんに送りたい」、「就活を頑張っている友人に送りたい」、「入院してリハビリを頑張っている友人に送りたい」といった声が、“着た人”からは「着用すると背中を押されている気分になり、がんばろうと思える」、「書いてくれた人の想いに包まれ、あたたかく繋がっている気分になれる」、「嬉しくて涙が出た」という感想が上がっているそうです。
「『ふくてがみ』は、基本的に遠方に住んでいる家族に送るものとして考えております。娘から母親や祖母へ、というパターンです。例えば、母親や祖母が入院したり何か落ち込んでいる時に日頃の感謝や勇気づけに使用していただくなど、特別なシーンで……と思っております」(横井氏)
また、新しい旅立ちをする友人やお世話になった先生への寄せ書きとして活用するのも最適でしょう。

服に手紙を書き、折り畳んで郵送できる服
要するに「書いて、送って、受け取り、着る」という流れです。


この『ふくてがみ』は6月中旬からの発売が予定されており、価格は1万2,000円前後(切手代込み)になる見込み。
同社ECサイトにて購入することができるようです。

もちろん、まだまだブラッシュアップされていく模様。
「今後、ワイシャツだけではなく、様々な形で展開をしていくことが決定しております」(横井氏)
「もう少しゆったりしたものが欲しい」、「シャツだけではなくいろんなアイテムが欲しい」という反響が発売前から寄せられている『ふくてがみ』。これらに応えていけば、使い勝手も広がる一方です。

大切な人からの想いを身にまとうことのできる、「服」であり「手紙」です。
(寺西ジャジューカ)