美少女が、脂ぎったラーメンをモリモリ食う!
ラーメン独特の食べた後の恍惚感と、可愛い女の子を組み合わせたマンガ『ラーメン大好き小泉さん』がドラマ化されました。
たしかにラーメン二郎は難しかった。だが「ラーメン大好き小泉さん」には期待している
ラーメンを普段食べ無さそうな美人女子高生が、ラーメンをモリモリ食う。ときめきますね。
フジテレビ公式HPより
ttp://www.fujitv.co.jp/ramen_koizumi/index.html

ラーメン大好き小泉さん - フジテレビ
小泉さんを演じる早見あかりの「近づきがたい美人」感は完璧。
彼女に興味をもって、近づこうとする余りラーメン屋で失敗してしまう、元気っ娘・大澤悠を演じる美山加恋のリアクションも、ツッコミ解説係になっていて、いちいちかわいい。
漫画原作ではぼかされていた店名も、ドラマではしっかり出ています。



「ラーメン+女子高生」という特殊なドラマだからこそ、このドラマに期待したい部分が3つあります。

1・ラーメンをおいしそうに食べるか演技の追求


長い髪の毛をしばりあげ、臨戦態勢に入るシーンは、この作品のキモ。しっかりこなしてくれています。
問題は、第一回目が「ラーメン二郎」だということ。

二郎はご存知の通り、ものすごいう量の山盛りがウリ。
特に多めを頼んだ場合、独特のテクニックで食べなければ美味しく食べることは出来ません。
ドラマでは原作にない「天地返し」(大盛りの野菜の下にある麺を上に載せることで、伸びるのを防ぐ技)を使って、小泉さんはラーメンの巨峰に挑みます。

食べ物は、「口に入れる(すする)」「噛む」「飲み込む」の三段階で味わいます。
ラーメンだと、ズズズ……とすすった後、口の中でかんで、のどごしを味わうまでがワンセット。喉を通る快感は、食べ物を美味しく描く際気をつけないといけない部分です。

ところが、二郎のラーメンは量が多い。そんなゆっくり食べていられない。
小泉さんは、ズズッとすすって口に入れた後、咀嚼をしている最中にさらに口に入れます。膨れる頬。
これが無理やり口に詰め込んでいるようで、どうにも美味しそうに見えない。

二郎という特殊ラーメン店だからこその問題だと思います。
ラーメンの種類によって、食べ方は多種多様。
次回以降、ラーメンをどう視聴者の気持ちよさを満たしてくれるのか。すすりと咀嚼と飲み込みの演技に期待したいのです。

ラーメンは一人で静かに食べたいのだが


原作の小泉さんは、基本一人でラーメン屋に出かけます。
大澤悠が興味を持って追っかけてくるものの、どの店に行く場合も人を誘いません。
そのため、ラーメン実食シーンはストイックで、会話がほとんどない。

ところがドラマ版では、店に来ている常連客の男たちが、小泉さんや大澤悠に次々話しかけてきます。二郎で。
『孤独のグルメ』のようなモノローグがあるわけではないので、間を埋めるためにも面白い演出だとは思います。
けれど、ラーメンは静かに一人で味わいたいものじゃないだろうか?
よその客との会話より、友人と、そしてラーメンとの対話を描くことに、期待しています。

少女が食べることの美学


ラーメンのうまさに加えて、「ラーメンを女の子が食べる美しさ」には、徹底してこだわってほしい。
これはもう二話の予告を見た時点で、信頼しています。
二話は「北極」という激辛ラーメンがテーマ。これを女の子たちが超汗だくになって食べています。髪の毛が汗でうなじにはりつきます。
そう、そのだよ僕が見たかったのは! 満点!

原作は、「食」のフェティッシュ描写が濃厚な作品。
ただの「ラーメンドラマ」ではなく、あくまでも「女子高生ラーメンドラマ」としての作品作りが楽しみです。

『孤独のグルメ』は原作のゴローが割りと失敗が多いのに対し、ドラマでは本当の店を使うためなのか、失敗がゼロでした。
『ラーメン大好き小泉さん』はイロモノラーメン店も出てきます。しかし小泉さんは完璧ラーメンウーマンなので外れなし。お店の紹介としても持って来い。
たしかにラーメン二郎は難しかった。だが「ラーメン大好き小泉さん」には期待している
この、ラーメン屋の脂ぎった空気に埋もれている小泉さんの構図好きなので、実写でもやってほしい。

ぼくが原作で好きなのは、コミックス8話。
「味集中カウンター」で、小泉さんと大澤悠が全く別のカウンター席に座らされるにもかかわらず、ラーメンを食べることで、会話なしに心が通じ合うシーン。
ここをどう実写で映像化するか、期待していますよ!
(たまごまご)
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