
いくら深夜とはいえ、地上波バラエティ番組の粋を明らかに超えてる! それが先週放送された分なのだが、今週、7月23日放送分ではジャマイカ後編ということで、さらにディープなスポットに潜入しているのだ。どこまで攻める気だ『クレイジージャーニー』!?
……ということで、スタジオ収録後に演出の横井雄一郎氏をつかまえて、裏話&見どころを訊いた。
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マリファナどころか銃まで登場
──前回はジャマイカのマリファナ事情とスラム街に切り込んでいましたが、あそこまで普通にマリファナが使用されているのかと驚かされました。しかも、売人たちまで平気でカメラに向かってマリファナを見せてくるという……。

「もちろん大量のマリファナを所持したり、販売したりするのはあっちでも違法とされているわけで、もうちょっと隠せばいいのにと、こっちが心配になっちゃうほどですよ。国民性として見せたがりな部分があるのかも……ってゴンザレスさんが言ってました」
──日本で、テレビカメラに向かってピースしちゃうみたいな感覚でマリファナを自慢しちゃうと。さらに、スラム街への潜入では銃まで登場して、かなりスリリングな展開でした。
「銃を持っている人が普通にいて、しかもそれを悪びれもせず撮らせてくれちゃうんですよね。もう見ていて、善と悪の基準が分からなくなったんじゃないかと思います」
『もっとヤバイところがある』といわれたから……
──ふたつのスラム街に潜入していましたが、それぞれの対比が印象的でした。
「最初に訪れた『トレンチタウン』というスラムは、まあ有名なところなんですね。ボブ・マーリーが生まれ育ち、レゲエが誕生した場所なんで。そこには最初から行く予定でいたんですけど、『もっとヤバイところがある』という情報を入手できたもんで、じゃあ見に行こうって。そっちの『ウォーターハウス』っていうスラムの方は本当にすごかったですね」
──同じスラムといっても、全然違うんですよね。
「人の感じからして違いましたから。トレンチタウンの方では、まだ対話ができていたのに、ウォーターハウスでは常に向こうのペース。もうガラの悪さが半端なかったですから。貧しいから自分たちで銃を持って身を守らなきゃいけないというのと、貧しいから銃を持って人を脅して生活の糧を手に入れるというのは全然違いますからね」
こんな映像を見る機会はもうないと思います
──そして7月23日放送の後編では、さらにディープな場所に潜入しているようですが?
「レゲエのパーティーや、マリファナの生産地に潜入しています。レゲエパーティーに関しては、まあレゲエの本場ですから、ゴンザレスさんも是非見てみたいということで、行くべくして行ったのですが、マリファナ畑に関しては『行きたいな』とは、言っていたんですが、細かい情報なんてあるわけがないので、現地に行ってみないとどうなるか分からないという状態でした」

──普通に考えたら、遠くから望遠で撮れた、くらいでも御の字ですからね。
「マリファナ畑に行く前に、古タイヤを植木鉢代わりにしてマリファナを栽培しているおじさんと会ったんですが、それでゴールでも十分ですからね。しかし今回は、もっと大規模なマリファナ畑に潜入しています!」
──まさか、屋外であんな大規模に作っていたとは……。
「資料の写真とかじゃなく動画で、どんな人がどんな思いで、どんな工夫をして作っているのか……こんな映像を見る機会はなかなかないと思いますよ。そこが見どころっていっちゃうとヤバイのかもしれませんが(笑)、ジャマイカとマリファナのつながりを調べに行った中で、究極のところに行けたと思っています。まあ、要はただの畑なんですけど、日本には絶対ないだろうし、世界でもあんな大規模な畑は限られるでしょうから」

先週放送分で、テレビの限界まで行き着いたな……と思っていたら、さらにディープな領域に足を踏み込んでしまうという7月23日放送分の『クレイジージャーニー』。このまま、地上波バラエティ番組の極北を目指して欲しい!
(北村ヂン)
7/30公開予定の3に続く