■「ラブレター」ミュージック・ビデオ撮影密着
2011年5月某日 at 東京都立八王子北高等学校・多摩川河川敷
(※画像23点)

FUNKY MONKEY BABYS、16枚目の両A面シングル『それでも信じてる/ラブレター』。資生堂SEA BREEZEのCMソングとして現在オンエアされている「ラブレター」のミュージック・ビデオの収録現場に潜入した。


ファンモンと言えば、シングル曲のイメージに合う有名人を選び、ジャケットの顔写真と同曲のミュージック・ビデオに起用するのが恒例となっているが、今回選ばれたのは、くりぃむしちゅーの上田晋也。ミュージック・ビデオでは、“タレント上田晋也”が、思い出の恋愛を語る番組出演に際し、少年の頃に書いたラブレターにまつわる思い出を回想するもの。“上田少年”と、彼が想いを寄せる女の子との交流を描く。

撮影が行なわれたのはゴールデンウィーク、場所はファンキー加藤の母校である東京都立八王子北高等学校。取材班が現場に到着した頃には、学生によるシーンの撮影が進んでいた。

現場に最初に登場したのはファンキー加藤。
「母校だと、テンション上がるね」(加藤)。そして、DJケミカルも到着し、撮影が始まるまでの時間を思い思いに過ごす。

そこに、同校の副校長が来て二人に挨拶。副校長は、かつての生徒が人気アーティストになり、仕事で再び学校に姿を現わしたのがとても嬉しいようで、テンション高め(笑)。

副校長:生徒には(撮影に来ているのがFUNKY MONKEY BABYSであることを)内緒にしているんです。薄々感づいてはいるようですが、あとで驚かせようかと思って。
よろしければ、あとでサインでも!
加藤:ありがとうございます。ぜひ! 痕跡を残していきます。
副校長:なんなら、壁に落書きしていって下さい(笑)。
加藤:じゃあ、全教室の黒板に(笑)。

といった具合に、和気あいあいと会話が弾む。

副校長が教室を出てからも、「今って、教室にエアコンが付いてるんだね。
俺の頃はなかったよなぁ」、トイレに行くというスタッフには、「教員室のトイレは洋式だから」と、母校にまつわる話で盛り上がっていた。

モン吉は、現場に入るなりお弁当に手をのばす。その間、DJケミカルと社会情勢などについて話している。そこに、今度は副校長が校長を連れて挨拶に。ここでも、加藤が通っていた頃の懐かしい話などが飛び出した。

撮影の開始時間も近づき、3人はヘアメイクを。
ところが、この日は朝から小雨が降っており、曇天模様。空が明るくなってはまた雨が降り出すという、不安定な天気が続いていたため、なかなか撮影が始まらない。3人はそれぞれ、携帯ゲームに興じたり、数日後に控えたライヴのセットリストを話し合ったり、しばしの仮眠を取ったり、ファンキー加藤はTwitterのアカウントを取り、スタッフにTwitterのやり方を教わるなどして(この数日後にTwitterデビュー!!)、撮影が始まるのを待っていた。

時間が経つにつれ、雨はどんどんひどくなる。一度は撮影場所である屋上へと向かったものの、この日の撮影は“バラす”ことに。翌日、場所を変えて行なわれることになった。


翌日。前日とは打って変わって、この日は快晴。早くも真夏が来たのではないかと思うほど、日差しの強い、暑い一日になった。撮影が行なわれたのは、多摩川の河川敷。ファンキー加藤は現場に到着するなり、小石を見つけて川に投げる懐かしい遊びを。なんでも、「平っぺたくて、手になじむ石がいい」んだとか。


ビデオに出演する男子学生たちに、「どこに住んでるの?」(加藤)、「女の子と絡みなよ」(モン吉)などと、しきりに声を掛けているのが印象的だった。彼らは、いわゆる“エキストラ”。主演の男の子と女の子を横目に、ファンキー加藤は、「俺はみんなの味方だからな!」と一言。そんな頼りになる“兄貴像”が、FUNKY MONKEY BABYSが高校生に高い支持を受ける一因なのだろう。

最初に撮影されたのは、3人それぞれの歌唱シーン。水面が太陽の光でキラキラ輝く川を背景に、一人ずつ行なわれた。途中、撮影するすぐ横に仕掛けられた釣り竿に魚がかかり、「オジサンが釣れちゃって、そっちが気になっちゃったよ」(ファンキー加藤)とスタッフを笑わせるなど、漂う緊張感をメンバーがほぐすようにして、撮影は進められた。

一方、上田晋也は都内マンションで撮影を。メンバーとの絡みはなかったのだが、3人での歌唱シーンの撮影を終えたメンバーは、上田に挨拶をしに、そのマンションへと向かった。マンションが狭く、大人数が入れないため取材班は外にいたのだが、中では、上田とメンバーが一緒にお弁当を食べながら親睦を深めていたという。

完成したミュージック・ビデオは、甘酸っぱい思春期の恋愛を、ファンモンの爽やかな楽曲が彩るもの。誰もが一度は経験したであろう、あの胸がキュンとする感覚を思い起こさせてくれる。松岡修造が出演する「それでも信じてる」と共に話題になっているので、まだ観ていないという人は、ぜひご覧いただきたい。
(取材・文/田上知枝)

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