ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
SENHA & Co.

■ゆず 弾き語りライブ 2015 二人参客 in 横浜スタジアム
2015.08.16(SUN) at 横浜スタジアム
(※画像14点)

豪雨を恵みの雨へと変えていくようなミラクルなステージ

会場内に入ると、黄色の世界が広がっていた。黄色のTシャツを着用し、黄色のタオルを持った観客で埋め尽くされていたからだ。
アリーナにはフラワーアーティストの東信氏が手がけた200種類以上の植物によって制作されたグリーンステージがある。さらにはバックスクリーンからステージへと続く花道の入り口にも植物のアーチがある。それらステージを形成している植物の中でもひまわりなど、黄色の花たちが映えていて、会場内の観客の黄色と一体となっていて、とてもきれいだった。8月15日、16日の2日間に渡って、横浜スタジアムで合計約6万人を動員して開催された【ゆず 弾き語りライブ 2015 二人参客 in 横浜スタジアム】の2日目となる“黄色の日”(ちなみに1日目は“緑の日”だった)。ここではその16日のステージの模様をレポートしていこう。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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マーチングバンドによるファンファーレ~「夏色」の演奏での幕開け。
北川悠仁と岩沢厚治が植物のアーチをくぐって、二人三脚の状態でセンターステージに登場して、握手して演奏し始めたのは「センチメンタル」だった。夏の野外にぴったりな始まり方だ。二人の歌とギターに会場内のハンドクラップ、さらに歌声が加わっていく。この温かな一体感はゆずのライブならではだ。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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「すげぇ。でかいゆずみたいだな」とスタジアム内を見渡しての北川の感想は言い得て妙だった。
2曲目は初期のナンバー「ところで」。北川はピアニカを吹いている。この曲も客席のハンドクラップの中での歌。歌詞の中に“雨雲”“雨降る晩”といった言葉が出てくるのだが、その部分でまさに雨が降り出してきた。曲間のブレイク部分ではこんな二人のMC。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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「雨?」「あ~ごめん」「びっくりしたなぁ。
さっきまで晴れてたのにね。あらあら? でもこういうのに燃えちゃうよね」

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ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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まるで雨雲までもがゆずの歌を聴きに来たかのようだった。続いての「心の音」も“今降り出した雨”というフレーズが出てくる雨の歌。雨脚もさらに強くなってきた。ゆずの歌とこの日の天気のシンクロの仕方が絶妙すぎる。路上時代から歌っていた未発表曲「流れ者」も演奏された。
音楽的な仕掛けがたくさん施された凝ったゆずの歌もいいけれど、歌とギター、ハーモニカ、タンバリンというシンプルな構成だからこそのゆずの音楽のパワーを堪能した。最初にゆずを好きになったのはシンプルさの中に宿ったみずみずしさや力強さや素朴さがあったからだった。岩沢がバンジョー、北川がカズーを手にしての「もうすぐ30才」のラストでは「もうすぐ40才」と歌詞を変えての歌。この歌、70才くらいになってやったら、すごい盛りあがるだろうなと、ふと近未来へと思いを馳せてしまった。ヒューマンな北川の歌声と透明感のある岩沢のハーモニーがじわじわ染みてきた「ジャニス」などなど。路上時代から変わらないみずみずしさと、デビューして18年間で獲得してきた表現力の豊かさ、深さが渾然一体となったステージが見事だった。
どしゃぶりの雨の中での「友達の唄」はゆずも観客もずぶぬれになりながら。こういうシチュエーションって、ゆずと観客との友情もより深まりそうだ。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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「すっげーな。いけるか、まだ? よっしゃ行くぞ。次の曲にいきたいと思います」と北川が言った瞬間に、場内が真っ暗になって、豪雨による停電のハプニングかと思いきや、これは演出だった。ゴールドとシルバーの宇宙人DJという設定の二人が登場してきて、ビートを鳴らし始めたのだ。
ここからはクリエイター集団、渋家(シブハウス)とのコラボレーションによる“柚渋メドレー”。「岡村ムラムラブギウギ」「する~」「イロトリドリ」「LOVE & PEACH 」「いちご」など、お馴染みの楽曲がデジタル・ビートを駆使した刺激的なアレンジによって生まれ変わって、色とりどりのダンサーも登場しての、カラフル&ダイナミックなステージが展開されたのだ。こうした、弾き語りとはまったく違った方向のテイストの音楽を共存させていく遊び心、冒険心、実験精神もゆずの音楽の魅力のひとつだ。このメドレーの後半の「向日葵ガ咲ク時」では観客全員に配られたリストバンド型のシンクロライトが黄色に点滅して、会場内に何万もの向日葵が咲く中での歌。“もうすぐ雨は通り過ぎるから”という歌詞が歌われると、雨がやんできた。メドレーラストの「ワンダフルワールド」はこの日のこのグリーンステージで演奏されることによって、さらに特別な光を放っていた。彼らの伸びやかな歌に乗って、平和への思いもしっかり届いてきたからだ。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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「このステージ、実はほとんど本当の植物です。だからね、みんなには悪いんだけど、雨が降って喜んでいるんじゃないかなって」と北川。後半はまた二人の弾き語りでのステージ。「虹」では優しくて凛々しい歌声とギターが夜空に広がっていくようだった。観客も一緒にシンガロング。すでにあたりは暗くなっていたのだが、雨上がりの空に虹が架かっていると感じた人はたくさんいたのではないだろうか。豪雨をマイナスのアクシデントではなくて、この夜をより特別なものにしていく恵みの雨へと変えていくような素晴らしい歌と演奏だ。

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「『ワンダフルワールド』で雨が上がって、みんなで『虹』を歌うなんて、ロマンチックだなぁ。ライブっていいなぁ。みんな、きつい雨の中、耐えて頑張ってくれてありがとう」と北川。続いての「夏色」では会場内がお祭り状態に突入していく。

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「ゆずという二人三脚、そこのスタッフが関わってくれて、何百脚となりました。そしてたくさんのお客さんが呼吸を合わせてくれたり、助けてくれたり、気が付いたら、何百万脚になっていました。一緒に歩いてくれるみんなのために、これからも変わらない思いとともに歌を届けていきたいと思います」という北川の言葉に続いて、このライブのテーマ曲とも言える新曲「二人三脚」へ。歌詞の中に“明日へのアーチ”という言葉があったのだが、この日のステージの花道に架かっていたのも“明日へのアーチ”だったのだろう。彼らの温かくて、芯の強い歌声からは感謝の思いと未来への思いが伝わってきた。

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アンコールでは総勢 114 名の関東学院マーチングバンドが登場して、特別な夜を祝福するような演奏を展開。さらにマーチングバンドとのコラボレーションで新曲「終わらない歌」が演奏された。これからも歌を届け続けるのだという決意表明のようにも聞こえてきた。さらに「少年」へ。ステージのまわりの花道を走り回って、息切れしながらの北川のこんな言葉も印象的だった。

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「あそこにアーチがあるんだけど、どんな意味があるかと言うと、あのアーチをくぐったら、新しい自分に出会う、そんな思いを込めて作りました。みんな、これからそれぞれの生活に帰っていくと思うんだけど、新しい自分が待っていると思います。今年の夏、こんなすごい雨に打たれて、ゆずを応援したんだから、みんなにとって、新しい日々が絶対に最高のものになるでしょう!」「これからもずっと走り続けます」という北川の言葉に大きな拍手と歓声。最後に演奏されたのは「栄光の架橋」だった。1コーラス目は観客の歌、そして2コーラス目はゆずの歌。この日、特別な歌がたくさん演奏された。

ゆず 弾き語りライブで6万人を笑顔に。『二人参客 in 横浜スタジアム』/ライブレポート
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降り注ぐ雨が気持ち良かった。植物の気分が少しだけ、わかったような夜だった。通常は野外ライブで雨が降ると、水が差されたような状態になることもあるのだが、この日は“恵みの雨”と言いたくなった。耳と目だけでなく、肌の感触も含めて、この日の記憶が鮮明に刻まれて、忘れられない思い出となったからだ。ゆずの音楽とこの日の雨が体内に沈殿していた何かを洗い流してくれたようだった。弾き語りライブは過去のゆずと出会う場所ではなくて、ゆずとともに未来へと進む場所となっていた。
(取材・文/長谷川誠)

≪セットリスト≫
OP. マーチングバンド ファンファーレ.夏色
1. センチメンタル
2. ところで
3. 心の音
4. ねこじゃらし
5. 流れ者(未発表曲)
6. もうすぐ30才
7. 連呼
9. 友達の唄
10. 柚渋メドレー
岡村ムラムラブギウギ、する~、イロトリドリ、LOVE & PEACH、いち、向日葵ガ咲ク時、ワンダフルワールド
11. シシカバブー
12. 虹
13. 夏色
14. 二人三脚
<アンコール>
OP. マーチングバンド ファンファーレ.夏色
1. 終わらない歌
2. 少年
3. 栄光の架橋

≪リリース情報≫
43rd Single
『終わらない歌』
2015.08.12リリース
SNCC-89935 / ¥1,111(税抜)

≪ライブ情報≫
【YUZU ARENA TOUR 2015-2016】
2015年
10月20日(火) 静岡 静岡エコパアリーナ (開場 17:30/開演 18:30)
10月24日(土) 神奈川 横浜アリーナ (開場 16:00/開演 17:00)
10月25日(日) 神奈川 横浜アリーナ (開場 16:00/開演 17:00)
10月27日(火) 神奈川 横浜アリーナ (開場 17:30/開演 18:30)
11月3日(火祝) 神奈川 横浜アリーナ (開場 17:00/開演 18:00)
11月4日(水) 神奈川 横浜アリーナ (開場 17:30/開演 18:30)
11月7日(土) 三重 三重サンアリーナ (開場 16:00/開演 17:00)
11月10日(火) 大阪 大阪城ホール (開場 17:30/開演 18:30)
11月11日(水) 大阪 大阪城ホール (開場 17:30/開演 18:30)
11月17日(火) 東京 国立代々木競技場 第一体育館 (開場 17:30/開演 18:30)
11月18日(水) 東京 国立代々木競技場 第一体育館 (開場 17:30/開演 18:30)
11月22日(日) 宮城 宮城・セキスイハイム スーパーアリーナ (開場 16:00/開演17:00)
11月25日(水) 北海道 北海道立総合体育センター 北海きたえーる (開場 17:30/開演 18:30)
11月29日(日) 新潟 朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター (開場 16:00/開演17:00)
12月2日(水) 愛知 日本ガイシホール (開場 17:30/開演 18:30)
12月3日(木) 愛知 日本ガイシホール (開場 17:30/開演 18:30)
12月9日(水) 大阪 大阪城ホール (開場 17:30/開演 18:30)
12月12日(土) 福岡 マリンメッセ福岡 (開場 16:00/開演 17:00)
12月13日(日) 福岡 マリンメッセ福岡 (開場 16:00/開演 17:00)
12月20日(日) 広島 広島グリーンアリーナ (開場 16:00/開演 17:00)
12月23日(水祝) 福井 サンドーム福井 (開場 16:00/開演 17:00)
12月26日(土) 大阪 大阪城ホール (開場 16:00/開演 17:00)
12月27日(日) 大阪 大阪城ホール (開場 16:00/開演 17:00)
2016年
1月2日(土) 埼玉 さいたまスーパーアリーナ (開場 16:00/開演 17:00)

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