ネット映像配信サービス「Netflix」で毎週火曜日配信、第二回目である。

写真は「テラスハウス」劇場版DVD。
番組終了後に言い足りなかったことをぶちまける「山チャンネル」で山ちゃん(山里亮太)が土下座宣言。
「ぼく宣言しましょう。これ外れたら土下座しますけど。あと五週で美容師やめます。もし五週後もいたら土下座しますんでね」
“美容師”というのは、内原達也くんのこと。(今回、男子はくん付け、女子はちゃん付けでいきます!)
ウッチー、23歳。代官山の美容師で、背が高い。服を作るのが趣味でさらに爽やかイケメンだ。
「いままで何の負けもしてないですよ」と山ちゃんが吐き捨てるように言うぐらいのモテるスペックせいぞろいの男子である。
悠里子ちゃんに「自分のことカッコいいと思ってるでしょ?」と聞かれて、「思ってるよ思ってる」と答える自信家でもある。
ウッチーは、いいなと思ってるのは「美月ちゃんかな」と第一回目で言っていた。
けれども、職場では「全員から好かれたいというワガママな欲望が……」なんてことも言っている。
正直、一回目を観て、ぼくがモテるだろうなと思ったのは「まこっちゃん」だ。
野球部で「気は優しくて力持ち」キャラ。
今回も、タップダンサーの安達くんが残した丼ぶり飯を「全部いいっすか」って豪快にかっこんで、「母性くすぐりスコア」を稼いでいた。
ウッチーは、声が高いこともあっていじられキャラになってしまったので、なかなか難しいだろうな、と。
「おれモテるんだオーラ」が出すぎていて、ちょっと「いけすかないヤツ」な感じがしてた。
が、二回目を観て、ちょっと感じが変わった。
ウッチーは、率直なのだ。
男子トークのとき、他の2人は「別にまだ様子見てる感じ」で、自分がどの女子を気に入ってるか言わない。
だけど、ウッチーだけは、率直に言う。
第二回目でも、「悠里子ちゃんここにいたんだけどね ちょっとずつ来てる。(手をあげながら)こう」と、ほんとオープンなのだ。
もちろんモテる自信からくるものかもしれないが、裏表のない気さくなタイプのイイヤツなんじゃないか。
最初は変な自信家に見えて避けられるかもしれないけど、それが率直さだと伝われば、(高スペックもあって)モテるんじゃないかなー。
と、こういうふうに登場する6人について、「こいついい、こいつイヤ、こいつウザい」と、あれこれ言いたくなってしまうのが『テラスハウス』の仕組みの上手いところ。
ウッチーの発言に対して、山ちゃんが「人に点数とかつけたりする感じの人だなあの人。男前のいい感じの性格の悪さが出はじめたな」と言ってるのだが、いやいや。
スタジオの6人(山里亮太、徳井義実、YOU、トリンドル玲奈、馬場園梓、望月歩)の副音声的なおしゃべりは、まさに人に点数をつける的なあれこれをザワザワと話す役割だ。
今回も、「ウッチーの声が高い」ことをさんざんいじっていた(「こえたかお」って!)。
YOUさんが美月ちゃんの職場シーンで言ったセリフもすごかった。
「下唇がちょっと出てるでしょ。あれは、なんつー、自己主張もあって、けっこうしっかりしてるタイプ」
男女6人の共同生活を観ながら「こいつはどうだ」「あいつはこうだ」というトークがスタジオで展開していく。
それに、視聴者もついつい参加したくなる構造が、ストレートなリアリティショーと違って日本的に盛り上がる秘訣なのか。
そういう意味でも、山チャンネルの山ちゃんのラストの言葉は案外重い。
「もうちょっとね欲しいですよ。オリジナルソングつくる馬鹿とか。酒ばっかのんで海賊みたいな馬鹿とか。もっと馬鹿にしたいんでね。もうちょっとみなさんがんばってみましょう。ちょっと今のところみなさん動き小さいですよー。知ってる?みんな?TVショーだよー」
もうちょっとどうだこうだ激しく言いたくなるような弾けたキャラ出てこないと、番組の人気があがらないんじゃないの!?(米光一成)