
15話は、こんな話
1866年(慶応2年)、薩長同盟が締結、京都では新選組が活躍し、時代が大きく変わろうとしていた。その頃、大阪のあさ(波瑠)は、家業を手伝いたいと義父・正吉(近藤正臣)に申し出るが、義母・よの(風吹ジュン)には、それよりも夫に惚れられる女であれと注意されてしまう。
ウィンウィンの関係
「俺はもうコラボはしない」と「進撃の巨人」のエレンはCMでわめいていたけれど、何かとコラボのこの時代。朝ドラと大河もコラボ。
かつて大河ドラマ「新選組!」(04年)で土方歳三を演じた山本耕史が、「あさが来た」にも土方役で登場。「新選組!」のときの決め台詞「待たせたな」を吐いたものだから、SNSは激しい盛り上がりを見せた。
来年の大河「真田丸」が、「新選組!」から12年ぶりの三谷幸喜の登板で、それに山本が石田三成役で登場予定なので、「真田丸」PRをひと足早く朝ドラでやる遊び心であろう。あまりにも劇的に決め決めで、同じ歴史上の偉人・五代友厚(未だ才助/ディーン・フジオカ)の再登場との落差が激しかったとはいえ、これで「あさが来た」も大いに話題性を得ているから、ウィンウィンの関係でひとつも問題はない。
ちなみに、「あさが来た」脚本の大森美香は、「新選組!」放送の翌年の05年に、「風のハルカ」(忠興役の升毅が出ていた)で朝ドラ脚本をはじめて手がけ、10年後のいま、朝ドラ2回目の登板。三谷、大森、それぞれが10年以上の時を超えて、再び、大河、朝ドラに挑んでいる不思議な巡り合わせだ。
いつか、三谷の朝ドラ、大森の大河も見てみたい。
たまには小姑ツッコミ
旦那さまが帰ってこないため、毎晩ひとり大の字になって寝ているあさに対して「京都は大文字さんが名物やって聞いてますけどな」(亀助/三宅弘城)って・・・。
はつ(宮崎あおい/崎の大きいは立)に会いに行った帰り、うめ(友近)と義父に待ち構えられていて、焦るあさ。「梅や」「お父様や」って、独り言にしては声がでか過ぎる。
(木俣冬)
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