Aqua Timez 47都道府県を回るツアーがスタート/ライブレポート

■Aqua Timez 47都道府県"Back to You"tour 2015-2016
2015.11.08(SUN) at 赤坂BLITZ
(※画像10点)

47都道府県ツアーで魅せる聴かせる“等身大”のAqua Timez

Aqua Timezの名を一気に全国区に押し上げた「等身大のラブソング」を収録したインディーズ盤『空いっぱいに奏でる祈り』。そのリリースから、ちょうど10年となった今年、Aqua Timezは精力的な活動を繰り広げてきた。
特に、これまでリリースしてきたシングルを時系列順に披露した8月の日本武道館単独公演と、その後リリースされた『RED』と『BLUE』という2枚のベスト盤は、彼らの集大成とも言えるライブであり、音源となっていた。それから約2ヶ月。彼らは、バンド史上初となる試みをスタートさせた。47都道府県のライブハウスをくまなく回る、文字通りの“全国”ツアー【Aqua Timez 47都道府県“Back to You”tour 2015-2016】だ。そのキックオフとなった東京・赤坂BLITZの模様を以下レポートする。

Aqua Timez 47都道府県を回るツアーがスタート/ライブレポート

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先の日本武道館公演とは打って変わって小規模な会場。そして、“47”という数字がついた“家(HOME)”のイラストをあしらったバックグラウンド以外、いっさいの装飾がないシンプルなステージ。そこに登場した彼らは、のっけからアップテンポな楽曲を連打。「MASK」を筆頭に、“ロック・バンド”Aqua Timezの魅力を全開にさせてゆくのだった。スタンディングのライブは久しぶりという彼ら。その規模感は、いつも以上の盛り上がりを生み出すと同時に、ある種の親密さを生み出していた。エンターテインメントとしてのスペクタクルよりも、ギュッと凝縮した親密さと距離の近さ。
頭上でタオルを振り回す、観客一人ひとりの顔が見えるような空間。それこそが、このツアーで彼らが意図していることなのだろう。演者と観客という立場ではなく、お互いの顔が見える距離で、“Aqua Timezの音楽”を、ともに分かち合うこと。「帰って来る場所」――この日何度も太志はそう語っていた。たとえ、辛いことがあろうとも、悲しいことがあろうとも、この場所だけは変わらない。やがて帰って来る場所としてのライブ。今回のツアーを象徴するイラストが“家”なのは、恐らくそのことも関係しているのだろう。

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当日の夜から配信リリーされ、この日も披露された新曲「閃光」。最後の“ありがとう”というフレーズが印象的なミドル・テンポのこの曲は、このツアーのために完成された楽曲だ。そして、これまで以上に堂々と胸を張って歌い上げられる「等身大のラブソング」。10周年の祝祭的な雰囲気とはまた違う、自らが築き上げたものを抱きつつも、そこからさらに前に進もうとする意志が、この日のライブには漲っていた。この日の終盤に披露された最新シングル「最後まで2」ではないけれど、「まだ何も終わってない」――むしろ、ここからまた新しく始めようとすること。
それが彼らの現在なのだ。実際、ここ最近のライブでは、常に“新しいこと”にチャレンジし続けている彼ら。担当楽器をシャッフルして演奏するなど、これまで意外な試みを続けてきた彼らは、ある種のサプライズとも言える試みを、この日のダブル・アンコールで披露。その内容は、ツアー終了時まで内緒とのことなので、ここに書くことはできないが、ある意味“バンド”の概念を覆す試みに、彼らは大胆にもチャンレンジしてみせるのだった。

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【COUNTDOWN JAPAN 15/16】への出演、大晦日の年越しライブを経て、来年5月の沖縄公演まで、計47本続く“Back to You”tour 2015-2016。これまでやってこなかった小さなライブハウスでの公演も含まれる、このバンド史上最長となるツアーのなかで、彼らはどんな変化を遂げてゆくのだろか。バンドを成長させるのは、何もましてライブである。11年目を迎えたAqua Timezは、再び原点である“ライブ”に立ち戻って、自らの音楽をブロウアップさせてゆくのだ。
(取材・文/麦倉正樹)

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