ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

■ゆず/【SPECIAL LIVE<YUZU ARENA TOUR 2016 TOWA>】ライブレポート
2016.01.17(SUN)at 国立代々木競技場第一体育館
(※画像9点)

永遠にリスナーのそばにある音楽が鳴り響いた夜

素晴らしい曲たちがさらに凛々しく成長していた。植物に例えるならば、見渡す限り満開の花畑に遭遇したような感動と驚きを味わった夜となった。
2016年1月14、15、17日の3日間に渡って国立代々木競技場第一体育館で行われた【SPECIAL LIVE<YUZU ARENA TOUR 2016 TOWA>】のファイナルとなる17日のステージ。ゆずは昨年10月20日から今年の1月3日までアルバム発表に先駆けて、【YUZU ARENA TOUR 2015-2016 TOWA -episode zero-】を行ってきた。最新アルバム『TOWA』の発表を挟んで、選曲や演出に変更を施して行われたのがこの3days公演。ファイナルのこの日はゆずの500公演目でダブルで節目のステージとなった。

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

最新アルバムのジャケットに登場する建造物を具現化した“キャッスル・オブ・トワ”がステージに設置されている。特徴的なのは時間がモチーフとなったファンタジックな建物であること、巨大であること(11tトラック36台でツアーを回ったとのこと!)、エレベーターが装備されていて、多階層のステージになっていること。この空間を効果的に活かした演出も見事だった。バンドのメンバーの他に、コンサートの案内人として、豚鼻のDANGOやメイド姿でダンスしたり、器械体操したりと大活躍だったエンドレス・シスターズも加わってのにぎやかで楽しいライブとなった。

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

オープニングナンバーの「かける」での北川悠仁と岩沢厚治の気迫のこもった歌と演奏にいきなりやられた。様々な壁を乗り越えて進み続けた彼らが歌うからこそ、この歌の説得力がさらに増していく。最初から渾身。この全力のペースが最後まで持続していたところにもツアーの鍛錬の成果が現れていた。
マジカルかつヒューマンな歌と演奏が見事な「LAND」、観客がタオルを回しながら参加した「T.W.L」、トロッコに乗って客席を移動してアリーナ中央での演奏となった「少年」、歌とギターの豊かな表現力を堪能した「栄光の架橋」、観客のシンガロングも加わっての「シュビドゥバー」などなど、会場内が一気に一体となっていくところはゆずのライブならでは。大掛かりなセットと最新の設備による壮大なエンターテインメントであることと、一人ひとりと歌によってパーソナルに繋がっていくことが両立しているところも素晴らしい。

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

中盤は最新アルバム『TOWA』のナンバーが軸。キャッスル3階のステージで椅子に座って、さりげないのに深みのある歌を披露した「いつもの病気」、北川のマンドリンをフィーチャーした「いっぱい」、北川のハートフルな歌声と岩沢の透明感のあるハーモニーが染みてきた「みそら」などなど。ゆずの音楽によって時空を旅していく感覚を味わったのは「た Ri ナ ぃ」からの流れだ。プロジェクション・マッピングによる歴史を辿る映像や2匹の恐竜が登場する大掛かりな演出を交えるなど、際限なき人間の欲望への警鐘を鳴らすメッセージ性と娯楽性とが共存しているところもさすが。せつなさを永遠の思いへと昇華していくような「逢いたい」、生命力あふれる躍動感と揺るぎない意志とが伝わってきた「TOWA」、天井を照らす照明と観客の腕に装着されたライトが星の光のように輝く中での温かな歌声が染みてきた「ポケット」、二人だけでなく、たくさんの人のパワーが結集された「二人三脚[Album Session]」などなど。ライブでの成長が見事に反映されている。印象的だったのは北川のこんな言葉だ。

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

「大げさではなく、心から俺たちは命がけで音楽と向き合っています。その想いがみんなにちょっとでも届いてくれたらうれしいです。俺たちの音楽は永遠にみんなのそばにあり続けます。
永遠に鳴り響きます。そのために俺達は永遠にゆずを続けていこうと思います。だからこれからも俺達についてこいよ!」

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

そんな言葉には大きな歓声と拍手が起こった。「終わらない歌」は北川のMCとシンクロするように深く響き、演奏が終わっても胸の中に温かなパワーが留まり続けた。終盤(今回はアンコールは無く、すべて本編という形で行われた)ではツアー・ファイナルでしか披露されない「ツアーおつかれさまのうた」も演奏された。感動的だったのはステージ真向かいの客席最後方に“お疲れ様でした スタッフ一同”という垂れ幕がかかったこと。これはスタッフからゆずへの気持ちを表したものだろう。ゆず、バンド、スタッフ、そして観客が総力を結集して一緒に作り上げたもののかけがえのなさを実感した夜でもあった。

ゆず 500公演目を達成したツアーファイナルで東京ドームでの弾き語りライブを発表/レポート・セトリ
(C)有限会社セーニャ・アンド・カンパニー

最後の最後に「終わりの歌」も歌われた。この曲の“それじゃまたお元気で”というフレーズはゆずからの未来への約束でもありそうだ。“ゆずのみ”と題された【ゆず20周年突入記念 弾き語りライブ「ゆずのみ」】が11月に東京ドームで2日間行われることも発表になった。ゆずの音楽は胸躍る未来を連れてきてくれる。

(取材・文/長谷川誠)

≪セットリスト≫
1. かける
2. LAND
3. T.W.L
4. 少年
5. 栄光の架橋
6. シュビドゥバー
7. いつもの病気
8. いっぱい
9. みそら
10. た Ri ナ ぃ
11. 逢いたい
12. TOWA
13. ポケット
14. 二人三脚[Album Session]
15. 夢の地図
16. アゲイン2
17. 夏色
18. OLA!!
19. 終わらない歌
20. ツアーおつかれさまのうた
21. 終わりの歌

≪ライブ情報≫
【ゆず20周年突入記念 弾き語りライブ「ゆずのみ」】
日程:2016年11月26日(土)、27日(日)
会場:東京ドーム

≪リリース情報≫
New Album
『TOWA』
2016.01.13リリース

【初回限定盤 COMPLETE BOX】(CD+LIVE CD+DVD+フォトブック)
SNCC-86929 / ¥4,500(税抜)
【通常盤】(CD)
SNCC-86930 / ¥2,870(税抜)

ゆず オフィシャルサイト
ゆず 掲載記事一覧
エキサイトミュージック レポート掲載記事一覧
excite music official Twitter
excite music official Facebook
excite music official YouTube channel
編集部おすすめ