
■秦 基博/New Single『スミレ』インタビュー(2/3)
――インタビュー1より
共学に行ってたら満たされて、音楽やってないんじゃないかなぁ
――では、ドラマと同じで過去に戻れるんだったらいつがいいですか?
秦:(即答で)高校生です。共学に通いたい、ただそれだけの理由で(笑)。自転車に一緒に乗って帰ったりしたいなぁとか。男しかいない高校から帰ってきて、地元で自転車に2人で乗ってたりするのを見ると、チッと思ってたんで(笑)。
――高校時代にやり残したことを、この「スミレ」に書いたわけじゃないですよね?(笑)
秦:あははは。そうじゃないですけど(笑)。でも思うのは、男子校に入ってなかったらミュージシャンやってなかったかもなぁって。共学に行ってたら満たされて、音楽やってないんじゃないかなぁ。やっぱり、音楽や表現することには鬱屈した気持ちとか屈折したものが絶対出ると思うんですよ。仮に音楽をやっていたとしても、全然違う音楽、例えばバンドとかをやってたかもしれない。
――なるほど。でも……戻れませんからね(笑)。
秦:じゃあ何で訊くんですか~(笑)。でもまぁ、たしかに二十歳ぐらいにもう一回戻れって言われたら、しんどいなっていうか。あの感じ、またやるんだ……って(笑)。そう思うと嫌ですね。
――私も同感です。ところで、タイトルの「スミレ」。桐谷美玲さん演じるドラマの主人公の名前でもありますが、言葉の響きとしてもすごくいいタイトルですね。
秦:そうですよね。響きもいいし、意味もいいんですよ。歌詞の中では<君>のことを<小さな花が咲いてるみたい>って描写として出てきますけど、スミレの花言葉も「誠実」とか、「恋する想い」とか、いいものがいっぱいあって。女性の理想の姿を表す花としても、バラやユリと並んでスミレが入っていたりするんです。あと、春から初夏にかけて旬を迎えるってところも、これからの季節にいいかなと思って付けました。

――恋の季節を予感させる感じですね。一方、カップリングの「野ばら」は、前回の「恋はやさし野辺の花よ」に続くクラシエ『いち髪』のCMソング第2弾。
秦:はい。「恋はやさし~」の時は、コマーシャルの設定として、男性が片思いしていたのが、今回はちょっと男女2人の距離が、どこまでかはわからないんですけど縮まっていて。前作より幸せな感じとか軽快さみたいなものが欲しいというオーダーだったので、いろんな候補が挙がった中から「野ばら」なら自分でもカバーできるかなと思って選びました。
――すごくシンプルなアレンジで、秦さんの声を近くに感じました。
秦:やっぱり、“君”と“僕”がすごく近いっていうところとリンクさせたくて、小さい世界、ミニマムなアレンジにしたかったんですよね。で、スタジオにいろんな楽器……ピアノとかドラムとかベースとかいろいろ準備して、その場で試しながら重ねていきました。
――すべての楽器を秦さんが弾いているんですね。
秦:はい。ピアノとか、続けて弾けないから1音ずつ録って(笑)。弾けるミュージシャンの方を呼んで、せーのでやれば早いんですけど、そうじゃなくて、多少足りないぐらいがいいのかなぁって思ったんですよ。自分のできる範囲でやろうって。結果、かわいい世界になったのでよかったです。

――このほか、今回もライブ音源がたくさん収録されています。どの曲を収録するか、いつもどうやって決めているんですか?
秦:その時のタイミングだったり、あとは表題曲とのバランスですけど、わりと悩むことなく決まることが多いですね。今回で言えば、やっぱり『青の光景』とのリリースが近いので、アルバムの曲も聴いてほしいし、ツアーに向けてバンドアンサンブルの曲も入れたいし。それから昨年の唯一のワンマン、“あおもり三内丸山遺跡”での野外ライブのハイライトというか。そこではストリングスカルテットとやった楽曲が特徴的だったので、その中からギターとカルテットの「季節が笑う」や、バンドにカルテットが加わった「Q & A」を入れて。そんなことを考えた結果、この4曲になりました。
――今のお話にも出ましたが、「スミレ」がリリースされた直後の3月5日からは全国ツアーが始まります。どんなステージになりそうですか?
秦:まずはやっぱり『青の光景』の曲たちを、ライブでどう伝えるべきかっていうところのセットリストになると思います。それに、この「スミレ」もやるので。なんか、アルバムを出してからツアーに行くまでの間にシングルが出るのって初めてなんですよ(笑)。今まで、ツアー中にシングルが出るとか、リリース前に新曲を演るとかはあったんですけど、今回のパターンは初なので、自分でもどんな感じなのかなぁって思っていて。
――全部出し切った上で廻るツアーなんですね(笑)。
秦:「スミレ」のリリースから1週間後にはツアーが始まるっていう。でも、この曲は前後の脈略とかをあまり気にせず、どこにでも置ける曲だと思うんですよ。シーンを一気に変えられるというか。『青の光景』という一つの世界観の中で、「スミレ」がどこにあったらいいかなって、いろいろ考えながらセットリストを考えているところです。
――インタビュー3へ
≪動画コメント≫
≪リリース情報≫
New Single
『スミレ』
2016.02.24リリース
【初回生産限定盤】CD+DVD
AUCL-201~02 / ¥1,700(税抜)
【通常盤】CD
AUCL-203 / ¥1,204(税抜)
[収録曲]
1. スミレ
2. 野ばら
3. 季節が笑う(Live at 三内丸山遺跡)
4. ダイアローグ・モノローグ(Live at 三内丸山遺跡)
5. トレモロ降る夜(Live at 三内丸山遺跡)
6. Q & A(Live at 三内丸山遺跡)
7. スミレ(backing track)
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
Sally -みんなでつくるMUSIC VIDEO-
≪ツアー情報≫
【秦 基博「HATA MOTOHIRO CONCERT TOUR 2016-青の光景-」 】
3月5日(土)福岡サンパレス
3月11日(金)岡山シンフォニーホール
3月12日(土)広島文化学園HBGホール
3月19日(土)秋田県民会館
3月30日(水)ロームシアター京都 メインホール
4月3日(日)ニトリ文化ホール
4月10日(日)アルファあなぶきホール・大ホール
4月17日(日)名古屋国際会議場センチュリーホール
4月24日(日)新潟県民会館
4月28日(木)神奈川県民ホール
5月3日(火・祝)仙台サンプラザホール
5月11日(水)大宮ソニックシティ 大ホール
5月18日(水)オリックス劇場
5月19日(木)オリックス劇場
5月26日(木)本多の森ホール
6月3日(金)東京国際フォーラム ホールA
6月4日(土)東京国際フォーラム ホールA
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