
132話はこんな話
1896年(明治29年)、千代(小芝風花)は女学校を卒業し、花嫁修業をはじめた。
新次郎(玉木宏)は、千代の初恋話を立ち聞きし、ショックを受ける。
友達の話は自分の話
22週の最後は、成澤泉(瀬戸康史)がついに自著を出版、伊藤博文に女子大学設立の賛同を得て、意気揚々というところに注目したいが、やっぱり、様々なおんなごころのほうに興味がいく。
まずは、少女たち。
宜ちゃん(吉岡里帆)は、あさ(波瑠)の秘書になって、嫁に行かずに済んで大喜び。
千代の部屋に居候しているようで、千代のベッドの下に本がぎっしり入っている。一年前の千代の部屋には本の気配はまったくなかったから、宜ちゃんの本であることは明白だ。
千代と宜が、ベッドの上で、きゃっきゃきゃっきゃと恋バナしているところを、新次郎が久々の立ち聞き。
宜ちゃんは、ごうにいっては郷に従えとばかりに、加野屋の風通しの良さをさっそく受け継いだらしく、うめ(友近)と亀助(三宅弘城)に千代の話をリーク。それをまた立ち聞きしていた新次郎は、くらくらとよろめいてしまう。
「わての経験上、おなごが自分の友達の話でーとかいうて、話す話いうのは、十中八九が自分の話なんでっせ」と得意満面の亀助は、4月23日干放送「あさが来た」のスピンオフの主役の座を射止めたらしい。http://www.nhk.or.jp/osaka-blog/asagakita/239025.html
次に、はつ(宮崎あおい/大は立)。
養之助(西畑大吾)の祝言が近づいた時、惣兵衛(柄本佑)から露芝の着物をもらうはつ。
「派手さはあらへんけどうつくしい柄や。はんなりとしているようで鋭さもある。」14話で露芝をそう表していた惣兵衛。あれからはつは、露芝のような人間性を育てていったのだ。
はつの幸せを真実に関する瞬間は、柄本佑との芝居のシーンだ。不器用ながら、心からはつを思っている柄本佑の視線に、はにかむように微笑む宮崎あおい。ふたりがそっと寄り添っている時、発する空気に幸福が宿る。ほんとうにふたりはいい芝居をしている。
それから、うめ。
雁助(山内圭哉)が工場で頭を打ったという知らせが入り、心中穏やかでないうめ。焼け木杭に火がつくのか?
それにしても、最近、病気やけがのエピソードが多くないですか?
(木俣冬)
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