
■GACKT/New Album『LAST MOON』インタビュー(3/4)
――インタビュー2より
ボクにしかできないからさ、こんなステージ。
金も掛かるしね。

――暫定的ではあっても「最期」と銘打った時に、初めて湧いてくる新しい想い、発見もあったりしますか?
GACKT:う~ん、それは正直、ない。なぜなら、一方で、毎回「最期だ」と思ってやっているし。今までも毎回、終わった後に次のことが浮かんで、「次に行こう」と思っていた。だけどまあ、今回はさすがに……というのはあるけど。もちろん、自分に負けたくないから体力的な部分でもキープはしていて、「もっと上げたい、もっと上げたい」と常に思ってやってはいるけど、やっぱりキツイよ。特に、自分のライブで“ボクが”メンバーに求めているレベルも、どんどん上がっていくわけで、メンバーも歳を取っていくわけじゃん? そうすると、メンバーと現実との差が開いてくる。そう考えた時に、「うーん……こんなことをメンバーに求めるのは酷なのかな?」と思うこともある。今まで一緒にやってきたメンバーと一緒にやりたい、という気持ちはもちろん強くあるけれども、でも、これをずっと求め続けると、彼らが壊れちゃうな、という想いもあるし。そういう意味では、「ここがやっぱり一つの区切りなのか?」って。別に、ボクに無理やりついて来させる必要もないしね。そう考えた時に、ボクが求めるレベルに、今度はボク自身がどこまで乗っていけるんだろう?と、今度は冷静に自分のことを判断して。「自分が50歳になった時にそれができるのか?」と言われたら、「酷だよな……」とも思うし。とにかく今回、これが最期になっても後悔しないように、やれることをやろう、と決めたから、「『LAST VISUALIVE』にしよう」ということになったんだ。