
■NICO Touches the Walls/New Single『ストラト』インタビュー全文(2/2)
――インタビュー1より
今はどの曲も溢れ出てくるものがある
――話をうかがっていると、“信じる=トラスト”で、“トラスト”を入れ替えて“ストラト”になったのかなと?
光村:そのとおりです。
坂倉:初めて言う前に気づかれました(笑)。
――ストラトって、ギターのストラトキャスターのことかと思っていたんですよ。ジャケット写真にもメンバーが抱えて写っているし。でも歌詞には出てこないですね?
光村:そうなんです。でも、これが今一番、自分の中で王道なんです。感覚をそのまま歌うことが。バンドの中でいいことも悪いことも、ものすごく素直に受け止めてエネルギーとして発していくことが、この3年ぐらいで自分の中で変わった部分だと思っていて。信念というか、これが自分の王道なんだ、ストレートなんだって思いながら歌っているところもあるし。そういう球を投げていくことで、聴いてくれる人たちとありのまま音楽でコミュニケーションできると思うし、今はどの曲も溢れ出てくるものがある感じです。
――サウンド的にはどんなふうにしようと意識しました?
光村:古村(大介/G.)君がケガをしてスタジオにいなかった時期なので、3人でセッションして作っていったんです。セッションしていくうちにネオアコっぽい感じになってきて、意外と自分たちではやっていなかったので、そういう要素をふんだんに取り入れました。トランペットを入れたりとか。でも最終的にはシンプルに、コンパクトな形にまとまりました。
――ライブでもやっているんですか?
光村:やってます。不思議な構成の曲で、どこがサビだかわかりにくいから、じんわり聴いてくれている印象がありますね。僕、ライブで歌っていて泣けるんです。信じるっていうところに至る経緯みたいなものを歌っている曲だから。その間にいっぱいつまづいたし、試練があったなって思い出しながら歌っているので、その感じが歌いながら切実に出ちゃうんです。サビでパン!と盛り上がってという曲はアルバムにいっぱいあるので、コード進行がほとんど変わらないこの曲は逆に新鮮なんじゃないかな。

間奏だよなっていう空気が3人に流れて。でも、ギタリストがいない(笑)
――そして、カップリング曲「BAD ROBOT」はタイプの違う曲ですけど、これはベースリフがメインですね?
光村:久しぶりのリフものなので、楽しかったですね。「ストラト」と同じ頃、気晴らしに何も考えないタイプの曲を作ってみようと思って、僕が何となく思いついたリフで3人で演奏してて、5分ぐらいでできました。
坂倉:始まったら最後まで行ったもんね。
光村:そろそろサビだねって、サビ考えて。
坂倉:この後、間奏だよなっていう空気が3人に流れて。でも、ギタリストがいない(笑)。
光村:誰が間奏のソロをやるのかって目を見合わせて……。
坂倉:…俺かな(笑)?
光村:なかなかベースソロが出てくることもないので、たまにはいいんじゃない?って。
――歌もファルセットだし。
光村:この手のリフ、この手のビートで、自分にしか出せない妖しい感じを出してみようと思いました。

また新しいものができそうな気がしている
――もう1曲は、恒例の女性アーティストのカバーシリーズですが、今回は美空ひばりさんの「お嬢さんとこいさん」。どこからこの曲を見つけてきたんですか?
光村:タイミングとして大阪城ホールのライブがある週にリリースされるので、大阪っぽい曲、関西弁の曲を探していて、この曲を発見したんです。でも、ひばりさんの曲はずっとやりたかったんですよ、僕も好きだし、歌いたい曲もいっぱいあるので。ただ、レジェンド中のレジェンドなので難しかったんですが、この曲を見つけた時は、これは俺にしかできない、自分たちにしか選べない曲だなと思って、楽しく遊んでみました。
――アルバムツアーの大阪で初披露されたそうですけど?
光村:メチャクチャ盛り上がりました。お客さんもどういう曲か知らないし、まさかセリフがある曲だとは思ってないじゃないですか。
――しかも、メンバーみなさんが歌っていますけど、大変じゃないですか?
坂倉:練習しました。歌い出しが僕なんですよ。ライブで初めてやった時、みっちゃん(光村)のほうをみんなが見ているんですけど、歌が始まった瞬間、いっせいに目がこっちを向く(笑)。
光村:異様な盛り上がりでした。
――途中からスピードアップするアレンジも面白いですね。
光村:アレンジはかなり変えてます。とはいえ、スタートの感じは忠実ですけどね。歌詞の内容も1番~3番と、東京と大阪の対比になっているんですけど、気分が違うので、パートごとに気分に合わせたアレンジにしていて。最後のほうはメチャクチャ怒っているパートなので、僕らも思いっきりパンキッシュにしました。
坂倉:激怒解釈だよね。
光村:アイリッシュな感じでね。Oiコールが起きそうな(笑)。リスペクトしつつ、愛を込めて、思い切ったアレンジにしています。
――この後は、5月6日の大阪城ホールライブ(振り替え公演)でひと段落という感じですか?
光村:やっと年が越せるというか(笑)、まだ2015年の感覚があるんですよ。でも、アルバムのツアーでバンドが変わったなという感じがあって。ムードがまるで昨年と違うから、今回のアルバムツアーを経たことで、違うライブになりそうです。そうしないと、今の自分たちに合わないなと思ったので、また新しいものができそうな気がしているんです。楽しさと激しさと想いの強さがより磨かれて、それをそのまま持っていきたいです。
坂倉:ツアーで自分たちが感じているエネルギーを大阪城ホールでも味わってもらいたいので、いいライブにしたいなと思います。
≪リリース情報≫
New Single
『ストラト』
2016.05.03リリース
【初回生産限定盤】(CD+DVD)
KSCL-2723~4 / ¥3,700(税抜)

【通常盤】(CD)
KSCL-2725 / ¥1,200(税抜)

[収録曲]
1. ストラト
2. BAD ROBOT
3. お嬢さんとこいさん
<DVD> ※初回生産限定盤のみ収録
Music Clip集『Library Vol.3』
夏の大三角形
夢1号
Mr.ECHO
チェインリアクション
ニワカ雨ニモ負ケズ
ローハイド
天地ガエシ
バケモノ
TOKYO Dreamer
口笛吹いて、こんにちは(アコタッチ)
まっすぐなうた
渦と渦
ニワカ雨ニモ負ケズ making movie
TOKYO Dreamer color version
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