
卵白を泡立ててできる「メレンゲ」。その食感はお好きですか?
卵6つ分のメレンゲを入れて作る母のシフォンケーキは、メレンゲの影響で「しゅわ」っと軽い食感がして、筆者はそれがたまらなく好きなのです。
クックパッドで調べたら、オムライスも卵白をメレンゲ状にしてから焼くレシピがあり、作ってみるとふわっとした食感で美味しい。人のレシピを真似ただけですが、もう私のオムライスはこれ!と心に誓うほどでした。
メレンゲをもっと…!
そんな魅力たっぷりなメレンゲを、いろんな料理に混ぜてみたら奇跡のコラボが生まれるのでは? そう思い、今回いろんな料理にメレンゲをのせてみました。
まずはメレンゲ作り

卵白を泡立てるので、卵白を受け止めるボウルは大きめです。
できあがったメレンゲがこちら。

卵かけごはんの透きとおった卵白を思い出すと、同じものには見えませんよね。
ちなみに、



メレンゲだけだと味がないです。卵白だけに、淡白な味です。
ではこれを、いろんな料理とコラボさせていきます。
奇跡のコラボは生まれるのか!?
お品書きは、このようにしました。
1.カレーライス(料理の定番担当)
2.肉じゃが(和食担当)
3.カルボナーラ(麺担当)
4.カップラーメン(汁物担当)
5.塩鮭(魚担当)
6.パンケーキ(たぶん絶対美味しい担当)
では、いただきます!
1.カレーライス

料理のキング?カレーライスです。カレーに卵って、そこまで定番ではないですよね。

カレーライスにメレンゲが乗りました。軽いので、ほわっと乗ります。

結果(メレンゲとの相性):合わない。
感想:メレンゲがカレーの邪魔をしている。辛いときの中和にはいいかも。カレーが無駄に水っぽくなる。メレンゲのふわふわ感を活かせていない。
しょっぱなから、ちょっとびっくりするくらい合わなかったです。
カレーとメレンゲを完全に混ぜたら違いが出るのかなと思い、試してみましたが合わなかったです。見た目も悪くなりました。
2.肉じゃが

和食担当かつ料理のクイーン?肉じゃがです。肉じゃがは卵を入れるイメージがまったくないですね。
メレンゲをのせると、こんなふうです。

見た目は予想通りかと思います。
結果:どちらとも言えない。
感想:合う合わないというより、いらない。
3.カルボナーラ

パスタも試したく思い、どうせなら卵を乗せるカルボナーラを選びました。ペペロンチーノに見えますが、カルボナーラです。パッケージに「カルボナーラ」と書いてありました(冷凍食品…)。


結果:合わない。
感想:邪魔している。パスタソースがメレンゲのせいでからまない。
予想に反して不発続きです。シフォンケーキではメレンゲのあの食感が好きなのですが、しょっぱいものには、今のところ合いません。
4.カップラーメン

初汁物です。メレンゲは溶けますでしょうか…


結果:合わない。
感想:合わないというか、肉じゃが同様、なくていい。
5.塩鮭

魚と卵って、シラスの玉子焼きとかしかイメージがありません。


結果:合わない。
感想:シャケの味が強くて、メレンゲが意味ない。
でもパンケーキ! パンケーキなら今までのしょっぱいものと違って甘いですし、合うはずと期待しています。
6.パンケーキ

これは合ってほしいです!

見た目もいい感じで、実際こういう商品ありそうですよね。
前述のとおり、メレンゲだけでは味がしないので、これは中にメープルシロップとマーガリンが塗ってあります。
結果:どちらとも言えない。
感想:メレンゲがすぐ溶ける。舌触りを楽しめないこともないけど、パンケーキとからみ合わない。
パンケーキまでそんな……
メレンゲ、どうした?
メレンゲは、料理には「なくていい」
「合う」が0とは驚きです。メレンゲの存在より、「それぞれの料理美味しいな」という感想を抱いたので、メレンゲはこれらの料理には合わない、または、なくていいという結果になりました。
卵料理はメレンゲにして料理すると美味しくなる?
今度は卵料理編です。
メレンゲで作るのと普通に全卵で作るの、どちらが美味しいか食べ比べてみました。
メレンゲ版の卵料理は、まず卵を卵黄と卵白に分け、卵白をメレンゲにしてから再度卵黄と混ぜます(ぐるぐるでなく、サックリと)。他は通常の行程と同じです。
お品書きはこちらです。
1.オムライス(冒頭で結果知らせてある担当)
2.卵かけごはん(メレンゲの方の見た目楽しみ担当)
3.親子丼(卵料理の大御所担当)
1.オムライス

普通のオムライス。
こちらが、メレンゲのオムライスです


やっぱり厚みが出ます。

焼くときもこんな感じで、卵を焼いている感覚はあまりありません。
結果:(冒頭でお伝えしたとおり)メレンゲの方が好き!
感想:メレンゲ…ふわっといく、音が気持ちいい、卵が主役になる、高級感がでる、卵とチキンライスを一緒に食べている感じ。メレンゲじゃない方…切りやすい、チキンライスが主役。
オムライスがメレンゲの方が美味しいという結果なので、おそらく卵焼きやオムレツも同じかと思います。ただ、ご覧のとおり、メレンゲにすると厚みが増すので、折り返したり巻いたりできないかもしれません。
2.卵かけごはん


メレンゲの方、初めて焼いて失敗した目玉焼きという感じですね。
結果:メレンゲじゃない方が好き!
感想:メレンゲ…メレンゲならではの舌触りがいらない。メレンゲじゃない方…素直に箸がすすむ。
3.親子丼

普通の親子丼。
こちらが、メレンゲで作った親子丼。


メロンパンみたい。


でも親子丼です。
結果:メレンゲじゃない方が好き!
感想:メレンゲ…おいしいけれど、わざわざメレンゲにしなくてもいい。一体感がない。メレンゲの存在が浮く。おしゃれな舌触り。
メレンゲじゃない方…断然こっち。一体感がある。
メレンゲは内に秘めるもの?
当初の予定では、メレンゲの食感の素晴らしさをお伝えしたかったので、この実験結果に戸惑っています。
とりあえず今回チョイスした料理では、メレンゲがあまり活躍できないという結果になりました。でも母のシフォンケーキの食感はメレンゲの魅力そのものなので、メレンゲはのっけるよりも、料理の内部に入れる方が本領を発揮できるのかもしれません。ごちそうさまでした!
(武井怜)