
■NICO Touches the Walls/New Single『マシ・マシ』インタビュー(1/2)
自分たちが楽しめる、踊れるロック曲の誕生
アニメ『ハイキュー!!』(TBS系)のエンディングテーマとなる今回の「マシ・マシ」。これまで以上に爽快なナンバーで、アルバムを作り終えた後ということもあり、いい意味で肩の力が抜けた状態で制作できたのがループ感のある楽しさを生み出せたとメンバーは語る。言葉遊びとサウンド面で大胆なトライをした「MOROHA IROHA」、UAのカバー曲「太陽手に月は心の両手に」と、カップリングも含め、個性的で踊れるナンバーが収録されたシングルに仕上がった。
(取材・文/岡本明)
自分たちらしい言葉
――「マシ・マシ」はアニメ『ハイキュー!!』のエンディングテーマで、『ハイキュー!!』とのタッグは今回で2度目ですね。しかも「天地ガエシ」(15thシングル 2014年6月リリース)の“カエシ”に続いてラーメン二郎の専門用語(マシマシ:ラーメンのトッピングを増やすこと)が続くとは。
光村龍哉(以下、光村):でも、マイノリティですからジロリアン(ラーメン二郎が熱狂的に好きな人たちのこと)は(笑)。誰も分からないですよ。
古村大介(以下、古村):でも、昨日も、「二郎好きなの?」って友達に聞かれた(笑)。
光村:そうは言っても、ジロリアンに対するメッセージではないですし、店の前に並んでいる時に、ちょっと優遇してくれという下心もまるでないです(笑)。
――それより、聴き手の気持ちを高揚させるという意味での「マシ・マシ」ですか?
光村:そういう風にとってもらってもいいし、僕の中では今日より明日はマシになるとか、そういう何かよりマシという、ちょっとしたことがいっぱい増えていくといいなという感覚で「マシ・マシ」を自分なりに解釈しています。そう考えると、いい言葉だと思うし、僕らは音楽で世界を変えてやるというタイプのバンドでもないので、ちょっとしたことがいっぱい増えていくという気持ちで音楽をやっていくと考えたら、自分たちらしい言葉だと思えました。ただ、想像以上にジロリアン仲間はドキッとしたみたいです(笑)。
――かなり突き抜けた曲ですよね。
光村:「天地ガエシ」よりさらに突き抜けた、装飾をそぎ落とした曲だと思います。そこに強くこだわった曲だし、そういうことを意識し始めたのは2年ぐらい前の「ローハイド」(14thシングル 2014年3月リリース)からなんですけど。そぎ落としてシンプルにしていくことで、自分たちの音楽がこうあってほしいということの強さを磨いていく。だから、2年前からやっていたことの究極の形が、この「マシ・マシ」で出せたと思います。

マシ・マシ【初回限定盤】
意味のあるループ感
――やりきった手ごたえが大きい曲ですか?
光村:やりきったというより、自分で言うのも何ですけど、待ってました!という感じです。曲ができた時、自分でも何でできたのか分からないぐらいすんなり降りてきた感じがあって。アルバムを作り終えた後、すぐ作り始めた曲だったんですけど、勇気と愛というアルバム(『勇気も愛もないなんて』 2016年3月リリース)の重いテーマをじっくり煮詰めて形にしたことで、肩の荷が下りた感じがあったのかもしれない。ホッとしたから生まれた自分の心根というか。
坂倉心悟(以下、坂倉):確かに、この曲をみっちゃん(光村)が持ってきた時ってアルバムをやりきった直後だったから、そういう精神状態だったんじゃないかな。
光村:ナチュラルハイというか。アルバムが3年間もできなかったにも拘わらず、アルバムが終わった後に結構なペースで曲を書いていた(笑)。そういう意味ではやりたい放題だなと。
対馬祥太郎(以下、対馬):そういう時にできた曲って、とっつきやすいんですよ。何となくセッションしてて、延々とループして楽しくて、そこから出来上がっていったんですけど。最初に感じた楽しさを今のタイミングで出せるのがいいなと感じています。ずっと終わらない、ずっとラララ~でも行ける。そういう、踊れる曲として共有できる空間が一番の良さですね。
坂倉:自分たちのその時の気持ちだったり、どの方向にNICOというバンドが気合を入れていくのかっていう感覚が今までのリード曲のイメージでしたけど、この曲は肩の力を入れないで背中を押してもらえる感じ。その空気感が心地いいですね。
古村:久々のループ感のある曲だなと思って。それって簡単だけれど、そこに意味があるかないかっていうのが重要なんですよね。この曲をみっちゃんが持ってきた時に、サビの歌詞が入っていて、すごく意味のあるループ感だなと思いました。今、ハマッている感じで楽しくやれてます。
――<あとはきみしだい>という歌詞がずっと出てきますけど。
光村:そこが最初に出てきましたね。スタジオに集まって、何か新しい曲を作ろうかっていう時に、アコギを握った瞬間にできてました。でも、みんなこぞって楽しい感覚と言ってますけど、それを意識してアルバムからずっとやっていた感じはあって。まず自分たちがどういう風に楽しみたいか、歌詞においては自分がどう言われたらグッとくるかを考えていたと思うんです。そういう意味では、今までの自分たちのイメージの延長線上にある曲ではないと思うんです。ロックバンドの疾走感とはかけ離れた曲だし。でも、スタジオの中の空気は、“やっぱり俺たちはこういう曲が盛り上がるんだ”っていうのがあったから、それをもっと素直に出していこうと。それは今、一番の大きなテーマだと思っています。だから、客観的な自分たちのイメージより、今、本当に楽しいものを自由にやっていくことで人を楽しませられるんじゃないかなと。そういう方向にすごい振り切れていると思いますね。
――インタビュー2へ
≪リリース情報≫
New Single
『マシ・マシ』
2016.11.30リリース
【初回限定盤】(CD+DVD)
KSCL-2823~4 / ¥1,574 (税抜)
【通常盤】(CD)
KSCL-2825 / ¥1,204(税抜)
[収録曲]
1.マシ・マシ
2.MOROHA IROHA
3.太陽手に月は心の両手に(Cover)
4.マシ・マシInst ※初回生産限定盤のみ収録
4.マシ・マシTVsize ※通常盤のみ収録
≪ツアー情報≫
【NICO Touches the Walls TOUR 2017】
2月21日(火) 埼玉:HEAVEN'S ROCK さいたま新都心 VJ-3
開場18:30 開演19:00
2月24日(金) 岡山:岡山CRAZYMAMA KINGDOM
開場18:00 開演19:00
2月25日(土) 島根:松江canova
開場17:30 開演18:00
3月5日(日) 愛知:愛知県芸術劇場 大ホール
開場17:00 開演18:00
3月11日(土) 長野:長野CLUB JUNK BOX
開場17:30 開演18:00
3月12日(日) 石川:金沢EIGHT HALL
開場17:30 開演18:00
3月15日(水) 三重:松坂M'AXA
開場18:30 開演19:00
3月17日(金) 和歌山:和歌山GATE
開場18:30 開演19:00
3月19日(日) 大阪:大阪オリックス劇場開場
17:00 開演18:00
3月25日(土) 香川:高松MONSTER
開場17:30 開演18:00
3月26日(日) 愛媛:松山サロンキティ
開場16:30 開演17:00
4月1日(土) 東京:NHKホール
開場17:00 開演18:00
4月2日(日) 東京:NHKホール
開場16:00 開演17:00
4月7日(金) 秋田:秋田Club SWINDLE
開場18:30 開演19:00
4月8日(土) 山形:山形ミュージック昭和SESSION
開場17:30 開演18:00
4月15日(土) 熊本:熊本B.9 V1
開場17:30 開演18:00
4月16日(日) 佐賀:佐賀GEILS
開場16:30 開演17:00
4月21日(金) 北海道:札幌PENNY LANE 24
開場18:30 開演19:00
4月22日(土) 北海道:旭川 CASINO DRIVE
開場17:30 開演18:00
4月30日(日) 京都:ロームシアター京都
開場17:00 開演18:00
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