TOKYO MXの情報バラエティ番組『5時に夢中!』(2月3日放送)で、夕刊フジの人生相談コーナー「駆け込み寺」に掲載された「同僚にゲイをカミングアウトされた男性」の悩みが紹介された。そこで出演者のミッツ・マングローブさんが「『生理的に嫌だな』と思うことはしょうがない」と語った。


「生理的に受け付けない」のはしょうがない!?


悩みの内容は、20年ほどの付き合いがある同期に酒の席で「実はゲイなんだ」と告白され、その場では「ゲイでも関係ないよ」と普通にふるまったが、次の日からどう付き合っていけばいいか分からなくなったというもの。頭では理解できていても、どうしても生理的に受け付けることができないとのこと。

この悩みに、ミッツさんは「学生時代なんかだと、同性の友達にカミングアウトすると、その友達が『自分が恋愛対象として狙われるんじゃないか』っていう勘違いをしちゃうんですけど、そういうことではないんですよ」「割と男の人ってその辺の回路が弱冠図々しいなっていうか、別に男なら誰でもいいってわけじゃない」と語った。

また一方で、掲載された悩みに対しては、「生理的に受け付けない、これが一番大きいですから。これを否定するのは不自然だと思います。『生理的に嫌だな』と思うことはしょうがないじゃないですか」と冷静に分析。「生理的な違和感や嫌悪というものともマイノリティと言われているたちは上手に付き合っていかないとダメだと思うんです」「生理的に受け付けないということは偏見だ、差別だって言ってたら多分前に進まない」と持論を展開した。

これにネット上でも「ミッツさんみたいにメディアに出てる人が率先して言ってくれるのはすごく良い」「男はゲイに拒否感持ちがちだよね、ミッツの言う通り誰でもいいわけじゃないのに」と共感の声が上がっている。

実際、職場での「LGBT」事情ってどうなってるの?


2016年8月25日に発表された「連合(日本労働組合総連合会)」のネット調査(期間:2016年6月30日~7月4日、対象:20~59歳の有職男女1,000サンプル)によると、民間企業等の職場における「LGBT」(この調査では、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーのほか、他者に対して恋愛感情も性的感情も向かない「アセクシュアル」などを含む性的マイノリティを指す)当事者の割合は8%。そして、「職場の人からカミングアウトされた・していると聞いた」経験がある人は6.6%という結果に。

さらに、「上司や同僚、部下がレズビアンやゲイ、バイセクシュアルだったとしたらどのように感じるか」という質問には全体の35%が「嫌だ」または「どちらかといえば嫌だ」と回答。「上司や同僚、部下がトランスジェンダーだったら」という質問でも26.3%が「嫌だ」「どちらかといえば嫌だ」と答えている。

『5時に夢中!』で取り上げられた相談のように、まだまだ理解が進んでいるとは言い難い「職場での性的マイノリティ」の問題。
ミッツさんの言うように、感情的な部分との折り合いを上手くつけることが重要になってくるのかもしれない。
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