『騎士団長殺し』は村上春樹秘宝館だ。
発売されて、もうすぐ一ヶ月がたつ。
書店ではカウントダウンイベントも開かれ、初版と事前増刷を併せて130万部も出し、脱線事故の影響で北海道では発売が一日遅れることがニュースになり、と話題はことかかない。
村上春樹秘宝館『騎士団長殺し』がエロ満載なわけ

総集編だと言われたり、セルフパロディっぽいっと言われたり、なんだったんだと怒る人もいれば、期待通り、新境地という人もいる。
賛否両論である。
どんな物語なんだ? さっぱり判らないではないか。
とお嘆きのみなさん。
『騎士団長殺し』は「村上春樹秘宝館だ」という補助線を引くとバッチリと落ち着く。
変珍で、ごった煮で、おっぱいで、訳の分からなさも突破しエロ満載なのだ。

そもそも装幀が「秘宝館ですよ」っていうメッセージをビンビンに示している。
サブタイトルが、袋文字でドロップシャドウで下線
デザインの先生がやっちゃダメっていう3大ギミックを全部使ってしまうダサさ。
帯の下の「K i l l i n g C o m m e n d a t o r e」の字詰めの間の抜けよう。

もちろんこれらは秘宝館っぽさを出したいがゆえの「ちょいダサ戦略」でしょう。
ちょいダサ・ギークファッションが逆にカッコイイとか、シーパンク的なのとか、そういうの。

「村上春樹の『騎士団長殺し』をネタバレ全開で語り尽くす会」(米光一成×鴻巣友季子)というトークイベントをやるので、読み返しているが、
いつもの村上春樹作品に較べて変珍なエロが多め、「エロと怪異ときどきごはん」の連続なのだ。