男性が保護者会に参加は「空気が読めない」

4月16日に「産経新聞」がネット上にあげた記事で、渋谷容疑者が保護者会の会長になった経緯が明かされた。女性が中心の保護者会で渋谷容疑者は立候補して入会したというが、これに対して当時「空気が読めない」という評価もあったという。
この保護者会に参加しただけで「空気が読めない」と評価されていた、という話は偏見だと指摘する声がネット上で多く上がり、「こういう空気があるから男性がPTAや保護者会に参加しにくい」「お父さんが手を挙げたら空気が読めないってどういうことだろう。この犯人は明らかに不純な動機だけど、世の中本当に協力的で一生懸命に頑張ってくれてるお父さんもいますよ」「男性中心のコミュニティに女性が飛び込むのは評価されても、女性中心の保護者会に男が名乗りを上げるのは『空気読めない』になるわけね」といった意見がSNSやネットニュースのコメント欄に綴られている。
「これは稀なケースだから、これで男の育児参加全体に悪いイメージ持ったらダメだと思う」「PTAのおっさんが全員こんなんではないよ。偏見持たないで」といった声も上がってるように、今回の事件報道は保護者会に参加している男性、ボランティアで児童交通誘導をしている男性などに大きな影響を与えると推測されている。
あるツイッターユーザーの投稿によると、すでに男性の保護者によるPTA参加と授業参観を禁止しようという動きもあるようだ。
「うちの子の小学校では、男親のPTA参加と授業参観が禁止になりそう。『男親の冤罪被害を防ぐため』という男親からの提案なので、却下しづらい雰囲気。授業参観禁止はほんと残念だけど、しょうがないのかなー」
育児に関わる男性にそそがれる偏見の目
男性が育児活動に参加して小さな子供と関わったときに偏見を持たれるケースは他にもある。ネット上でよく話題にあがるのが、商業施設などにあるベビールームを利用するとき。女児のオムツを見知らぬ男性の前で変えることに抵抗がある親が多いようで、ベビールームにいる男性は親に睨まれることもあるのだとか。
また、保育園に対して保護者から「男性保育士に女児の着替えをさせないでほしい」という要求が届くことも少なくないそう。だが、こういった過剰ともとれる親の行動に理解を示す声もあり、「男が事件を起こしている以上、偏見が生まれるのも仕方ない」といった意見も出ている。