「結婚費用は夫婦で折半」は当たり前に 夫のほうが多く負担する考え薄れる

ゼクシィが行った2016年の調査では、結婚の挙式・披露宴にかかる費用は全国平均約359.7万円という結果だった。この結婚費用について、夫婦の負担割合はどのように変化しているのか。

本音で女子同士が会話するネット上の掲示板では、結婚費用の折半について「今の時代当たり前」という意見が多かったものの、まだ一部では「男性なら多めに出すべきなのでは」という意見も残っていた。

そこで結婚費用の負担割合についての意見をウエディングプランナーの大塚恵美さんに聞いてみた。

結婚費用折半は不思議じゃない


「結婚費用は夫婦で折半」は当たり前に 夫のほうが多く負担する考え薄れる

結婚費用は、夫婦の貯蓄、両親からの援助、職場からの祝い金、ご祝儀などで払うのが一般的だ。この夫婦の貯蓄の負担割合が問題になり、夫婦間でもめることもある。
ゼクシィ結婚トレンド調査2016」によれば、現状、両家で折半する夫婦の割合は29%ほどだ。それほど多くはないものの、昔の「夫のほうが多く負担する」考えは薄れてきているようだ。

「今の時代、折半は不思議ではないと思います。
特に今の世代の方は、昔の方と比べてご自身の親世代の結婚式と経済状況も含めて様変わりをしている点、オリジナリティにあふれた結婚式を考えている点などが異なります。親に頼らず自分たちの力で成し遂げたいという方々がすごく増えたと思います。
それは招待状を送る文面からも分かります。招待状の文面には一般的に『両親用・本人用・両親主体の連名用・本人主体の連名用』があります。昔は両親が招待する文面の『両親用』を使う方が多かったように思いますが、今は結婚する当人たちが招待する文面の『本人用』を使用される方がほとんどです。それは先に述べた、結婚式は親に頼らず、自分たちの力で成し遂げたいという傾向を物語っていると思います」

折半することのメリット・デメリット


時代の変化による経済状況の変化、自分たちが主体となって行う意識の変化などにより、夫婦折半は当たり前のものになりつつあるようだ。では、この夫婦折半のメリット・デメリットはどんなことがあるだろうか。
大塚さんは次のことを挙げる。

●メリット
「夫婦で費用を折半するということは、同じ立場で、同じ方向を見て、結婚式の準備ができるメリットがあるように思います」

●デメリット
「特にデメリットは感じませんが、もしかすると新婦側の両親で良い顔をしない方もいるかもしれません。また、あとになって新婦が不満を言うことも考えられます。
そうならないためにも、あらかじめしっかりと夫婦で話し合いをしてお互いに納得のいく負担割合にすることが大切だと思います」

結婚費用の負担割合はどう決めれば円満?


では、結婚費用の負担割合はどのように決めるのが理想的なのだろうか。

「その方の家庭環境とお二人のご意向がありますので、話し合いをして決めることが一番だと思います。ただ、中には折半ではなく、夫婦それぞれが招待をするゲスト分を、それぞれが負担する方もいます。

しっかりと話し合って決めたのであれば、二人も気持ちよく負担できるのではないかと思いますが、お嫁さんにもらうことを考えると、やはり新郎側が少し多く支払ってもいいのではないかとも思います。とにかくはじめの段階でしっかりとお話をすることが大事ですね」

(石原亜香利)

取材協力
ウエディングプランナー 大塚 恵美さん
IWPA英国国家認定EDIウエディングプランナー/IWPA認定ウエディングプランナー日本資格取得/IWPA認定ウエディングコンサルタント
専門式場、レストラン、ホテルでウエディングプランナーとして10年間勤務。結婚式の他にもブライダル講師にも関わる。これまで約1,000組以上の結婚式を担当。今はフリーウェディングプランナーとしてより多くの新郎新婦と出会えることに幸せを感じている。
http://www.impression-wedding.com/