刃牙シリーズは、1991年発行の「週刊少年チャンピオン43号」から連載がスタート。「グラップラー刃牙」全四十二巻、「バキ」全三十一巻、「範馬刃牙」全三十七巻。
そして「刃牙道」既刊十七巻と、26年で計百二十七巻を発行し、今もなお、人気を博し続ける格闘漫画だ。
「刃牙」って今何やってるのか。読むのを辞めてしまった人に、男と生まれたからには一挙解説を志すッ

しかし、子供の頃から読んでいたのに、いつしか仕事や学業で追えなくなり、今はバキが一体何をしていて、どんな敵と戦っているのか、追えなくなってしまった元少年の大人も多いと思う。

そこで今回は、最も読者が話を追えなくなってしまったと思われる“バキと勇次郎の朝食対決”以降の「刃牙道」一巻から十七巻までを一話ずつ簡潔に説明したいと思う。

これを見てバキを読んだ気になってもらいたい。

刃牙道スタート


1話「欠伸」 バキ、長階段を転げ落ちるを修行するが、アクビをしてしまう

2話「王者」 地上の王者アトラスがバキにビビる

3話「退屈」 アトラス、やられる瞬間にバキがアクビを噛み殺すのを見てしまう

4話「スカイツリー地下」 徳川光成、宮本武蔵のクローン制作プロジェクトを安部総理へ報告

5話「ジョン・ホナー」  ジョン・ホナーが徳川に説得されてクローンを作るきっかけの回想

6話「予感」」 武蔵の復活をバキら地下格闘技闘士が予感する

7話「鼓動」 ジョン・ホナー、武蔵の死体の新鮮さに驚く回想

8話「受精」」 武蔵、受精完了

9話「出産」 32歳6ヶ月の武蔵が産まれる

10話「最強という言葉」 花山薫、退屈すぎて範馬勇次郎と試合を望む

11話「仏作って魂入れず」」 武蔵、脳波に反応が無く動かない

12話「霊媒師」 霊媒師、徳川の姉・寒子登場

13話「A君とB君」 花山薫と勇次郎が対峙する

14話「疑念」 勇次郎、子供にサインを書いたことがあると告白

15話「本来の顔」 寒子、武蔵を自身の身体に降霊

16話「変貌」 寒子、武蔵に口づけして霊を移す

17話「覚醒」 武蔵、眼を覚ます

18話「開始」 花山薫対勇次郎、開始

19話「近いな・・・」 武蔵、現代に驚く

20話「現代」 驚き続ける武蔵、地下闘技場が落ち着く

21話「七対0」 人斬りサブ、剣を持っていない武蔵に意識上、七回斬られる

22話「刀」 武蔵、サブの刀を素振りして折る

23話「衝撃映像」 徳川、花山が勇次郎にやられた様を語る

24話「印象」 バキ、武蔵を見て、宮本武蔵だと当てる

25話「対面」 バキ、武蔵だと確信し、対峙する

26話「少年」 バキ、武蔵に足をつかまれ、剣のように振られ失神、決着

27話「竹」 武蔵、竹を振って割る修行をする

28話「勝負観」 バキ、目が覚めて再戦を申し込む

29話「ジャブ」 バキ、武蔵にジャブを当てる

30話「二刀流」 バキ、2度目のジャブを止められる

31話「察知」 バキ、武蔵の素手での袈裟懸けに再び倒れる

32話「動揺」 外に出た武蔵、警察に職質される

33話「ツイてる」 バキ、武蔵との出会いを喜ぶ

34話「型」 バキ、自分の型を作ろうと修行する

35話「集結」 武蔵、テレビで報道される。本部以蔵、みんなを守護ると誓う

36話「逢いてぇ」 愚地独歩、武蔵に会いに徳川邸へ

37話「空手」 武蔵、独歩を武というより舞と表現

38話「舞踏る」 武蔵、前話のは嘘だという。だが、それも嘘で、やっぱり舞だと言う。


39話「真剣」 武蔵、真剣を持つ。さらに舞ですらなく、児戯と罵倒。

40話「ぶった斬り」 武蔵、独歩を斬らずに刀で押して倒す

41話「帰国」 烈海王、武蔵と戦いたくてボクシング引退

42話「烈士」 武蔵と烈、武器使用の対戦が決まる

43話「武器」 本部以蔵、烈にマシンガンを持たせろと徳川に提案

44話「そういう人」 本部、みんなを守護出来るのは自分だけと徳川に説明

45話「武器」 郭海皇、烈に羽毛になれば斬られないと指導

46話「飄」 武蔵、枯れ葉を十文字に斬る

47話「羽毛」 烈海、羽毛になる。その頃武蔵、羽毛を斬る

48話「超越てゆきねェな」 本部、烈に「この本部を超越てゆきねぇな」と提言

49話「水準」 烈と本部が戦う。郭海皇に止められる

50話「解禁」 武蔵と烈、準備整う

51話「いい風貌だぜ」 武蔵と烈、対峙する

52話「手裏剣」 烈、手裏剣を投げまくるも、当たらない

53話「武器術」 烈、上着を振り回して、落ちている砂と歯と爪を武蔵に当てる

54話「瞬き」 烈、中国の武器、九節鞭を使う。武蔵ダウン

55話「三寸」 武蔵、九節鞭を見切り、奪う

56話「玩具」 武蔵、九節鞭を振ったら壊れる

57話「敗れたり」 武蔵「烈海王敗れたりっ」と叫ぶ。
名セリフの再現に客が盛り上がる。

58話「拳法家」 烈、武蔵に義足を掴まれ、振られる。

59話「気絶」 武蔵、青龍刀を持つ

60話「青龍刀」 武蔵、青龍刀で切らずに押す

61話「擬態」 武蔵、蹴られるも効いたフリ。隙を見てタスキで烈を縛る

62話「ザンッ」 武蔵、刀を持ち、縛ったタスキを斬る

63話「死闘」 武蔵、正面から斬ろうとするも、烈、羽毛になり生き延びる

64話「掴んでいる」 烈、一度は刀を掴むも、腹を斬られる

65話「次に・・・」 烈、内蔵を飛び散らせながら、斬られた事を次に活かそうと考える

66話「間違っていた」 烈、死亡。武蔵、烈を関ヶ原並みと例える

67話「関ヶ原」 武蔵、烈を褒める

68話「佐々木某」 武蔵、佐々木小次郎をいまいち覚えていない

69話「300点」 本部、武器を使えば強いとバキに証明する

70話「武芸百般」 武蔵、警察に囲まれる

71話「喝あつッッ」 武蔵、気合いだけで警察を追い払う

72話「剣道」 武蔵、剣道王者を竹刀で一撃

73話「実力」 武蔵の前に渋川剛気現る

74話「友人」 渋川、武蔵を握手と見せかけ不意打ち

75話「アイキ」 渋川は武蔵を見て断崖絶壁をイメージするが、武蔵はお花畑をイメージ

76話「合気」 渋川、ビビる

77話「さすがだぜ」 渋川敗北を認める。本部、勇次郎を訪ねる

78話「助言」 本部、武蔵は手に負えないと忠告。
勇次郎激怒。

79話「責務」 勇次郎、怒りだけでガラスを割り、障子を歪ませる

80話「強敵」 武蔵と勇次郎、対峙

81話「黄金」 武蔵、出世しても逃げられないようになりたいと言う

82話「強靱き肉体」 勇次郎と武蔵、外に出る

83話「日本刀」 勇次郎が刃を握り、武蔵が柄を握って力比べ

84話「感性」 武蔵、二刀流で飛びかかる。勇次郎、久しぶりに相手の攻撃をかわす

85話「勇次郎」 武蔵、股間を蹴られて悶絶

86話「奥義」 武蔵、勇次郎に名を問う

87話「無刀」 武蔵、二天一流完成間近。本部、勇次郎を身体を張って守護る

88話「えらいこと」 勝負は無効に

89話「この瞬間」 勇次郎と武蔵、散歩してバーへ

90話「超実戦」 本部、ガイアを倒す

91話「実戦屋」 ジャック・ハンマー、193cmから243cmに身長が伸びて再登場

92話「責任感」 ジャックと本部、対峙

93話「煙草」 本部、木刀で脳天を割るも、ジャック立ち上がる

94話「戦士」 ジャック、攻撃を武器で防がれるも、噛み付きに成功

95話「有資格者」 ジャック、歯を根こそぎ持っていかれても、フィジカルで本部をボコボコにする

96話「逸材」 本部、耐えきり鎖分銅で反撃

97話「生殺与奪」 本部、ジャックをロープで縛り決着

98話「巨大生物」 ピクル再登場、巨大ワニを捕獲

99話「ぴくる」 武蔵、テレビで見たピクルに逢いたがる

100話「下水道」 政府、下水道にクロロフォルムを撒き、ピクルを捕獲

101話「野生」 ピクル、眼を覚まして武蔵に飛びかかる

102話「似る」 ピクル、武蔵を古代の恐竜デイノニクスに似ていると感じる

103話「夢」 武蔵とピクル、対峙

104話「何者」 武蔵、ピクルが何者かを思案

105話「アイツも」 ピクル、武蔵を捕まえる

106話「手四つ」 手四つで力比べ。武蔵、頭突きで制す

107話「原人」 武蔵、刀を持ちたいと提案

108話「死合い」 武蔵、愛刀「無銘 金重」を手にする

109話「試し斬り」 武蔵、金重の切れ味を見せつける

110話「破壊」 ガイア、武蔵を襲おうとするも赤子扱い

111話「殺気」 ガイア、ナイフを飛ばす暗器を使うも、簡単に見切られる

112話「あな不思議」 ガイア、身体を4分割に切り裂かれるイメージを持たされる

113話「絶好調」 ピクル、武蔵を餌と捉える

114話「猛獣」 独歩と徳川、武蔵とピクルどっちが勝つか談義に花を咲かせる

115話「逸話」 武蔵、ハシで蝿の羽を掴む

116話「獣」 ピクル、対峙と同時に武蔵に飛びかかる

117話「筋」 ピクル、武蔵の刀を堅い身体で止め、殴る

118話「角」 武蔵、ピクルの関節を狙い、斬る

119話「ここ」 武蔵、それでも切り落とせない

120話「斬り込む」 武蔵はピクルの左肩を斬り、ピクルは武蔵の左肩を食う

121話「傷跡」 ピクル、筋肉が盛りあがる

122話「火山」 ピクル、武蔵の強さが虫に似ていると感じ、食欲を無くす

123話「対の武」 ピクル、逃げ出す。本部、登場。


124話「祝福い」 徳川、本部を止めるも客席の闘士達から拍手で煽られる

125話「歓迎」 武蔵、本部に目潰しアキレス腱投げをされ、歓迎する

126話「守護り」 本部、煙草に毒を盛るも見破られる。さらに煙幕を仕掛ける

127話「それでいい」 本部、奪った刀と鞘に爆薬を仕込んで返す

128話「握りの要」 武蔵、本部に斬られ方を選ばせる

129話「選択い」 本部、暗器で攻撃するも、腹を斬られる

130話「斬った」 本部、鎖かたびらで難を凌ぐも、左腕を斬られる

131話「命の両断」 本部、両足と右肩を斬られる

132話「孤独」 本部、左腕だけでスリーパーを仕掛け、武蔵を落とし決着

133話「ありがとう」 本部、武蔵の加えた手心について語る

134話「時代の『宝』」 本部、守護りたかった物について語る

135話「騒乱」 武蔵、生放送で宮根誠司似のキャスターをエア惨殺する

136話「『戦』だ・・・」 警察、武蔵を捕まえようとする

137話「対国家」 武蔵、国を敵に回す

138話「国斬り」 国、武蔵を尾行する

139話「孤高」 バキ、武蔵の孤独に気付く

140話「抜剣」 武蔵、警部補・大塚を斬ってしまう

141話「抜くぞ」 武蔵、集中砲火を受ける

142話「偉大さ」 トラムプ大統領、勇次郎に屈服する

143話「救助う」 ヒナリー夫人、勇次郎に威圧される。「偉大さ」と「救助う」は番外編。

144話「切れぬもの」 武蔵、放水車を真っ二つにする

145話「どっちだ」 武蔵、電撃を食らいながら笑う

146話「妖術」 武蔵、立ち上がり、二人目を斬る

147話「非日常」 武蔵、威圧し、機動隊員に道をあけさせる

148話「常日頃」 バキ、武蔵を守護るために武蔵との臨戦態勢に入る

149話「英雄」 安倍総理、武蔵捕獲に警察に全勢力を傾ける許可を出す

150話「峻烈」 武蔵、STATに囲まれ、島本隊長を斬る

151話「恐慌」 どんどん斬る

152話「瞬斬」 さらに斬り続ける 

まとめると


徳川家十三代目当主・徳川光成がその財力を駆使して、宮本武蔵のクローンを現代に甦らせる。武蔵は、時代の移り変わりに戸惑うが、求めるのは他の闘士達と同じく強者。バキ、独歩、烈、渋川を倒し、オーガ・勇次郎さえもおびやかす。


一方、本部以蔵は、超実践柔術の使い手。それほど強くないと思われていたが、あらゆる武器を使って、みんなを守護りたいと宣言。ガイア、ジャックを退ける。ピクルとの対戦後の武蔵に挑み、見事に勝利する。しかし、本部は、武蔵が手心を加えていた事に気付いていた。

その後、武蔵は安倍総理を敵に回し、一人対国の戦争が始まる。


全てをまとめるとこんな感じだ。以上が「刃牙道」既刊十七巻になる。バキの見どころは、戦闘シーンの迫力、強さの描写の豊かさ、話の展開の意外性など、様々だ。一度離れてしまった人は、これをきっかけにもう一度バキシリーズに帰ってみてくれたらありがたい。

(沢野奈津夫)