若者のボーナス支給額が増加中!? それでも豊かにならないワケとは
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日本生命保険が7月6日、「夏のボーナス」に関するアンケート調査の結果を発表した。平均額が上昇しているのに加え、なんと若い世代の方が増加金額が大きいことが判明。
ネット上でも様々な反響が飛び出している。

若者のボーナス額が増加している!?


同調査は、2017年6月1日~9日にかけて、男女7,179名にインターネットでアンケートを行ったもの。まず、この夏のボーナス支給額は、男女、各年代合わせての平均が51.5万円で、前年と比べて1万円アップしている。

話題になっているのが、ボーナスの年代別増加率だ。10~20代は前年と比べて2.3万円のアップ、30代は2.2万円、40代が0.7万円、50代では0.2万円の増加となった。

支給額の方は10~20代が27.4万円、30代が38.8万円、40代で50.5万円、50代が67.8万円と、年をとるごとに増えているが、20代、30代の伸び幅が大きいことに対し、「これはいいことだね」「若い世代はお金もってないというのはなんだったのか」「なんでこれで若い世代の消費が少ないとか言われているんだろう」という声が。

そもそも「ボーナスを貰えない」若者が多い?


一方で、「“貰えた人”の平均だろ」という声も。同調査では支給額別の割合も公表されているのだが、「支給なし」だった人は18.3%。これは最も多い21~40万円の19.6%に次いで2番目に多い割合だ(41~60万円も同率で2位)。

ボーナスを貰えていないという人からは「いくらでもいいから欲しい」という声が上がっているが、ボーナスを貰っている人は「まだ足りない」と思っているようで、「ボーナスの支給額に対する満足度」を聞くと、「満足していない」人が38.0%という結果になった。

“ボーナスを貰えている若者”の支給額は増えているとはいえ、「こんなの一部の話でしょ」という意見も少なくない。厚生労働省の調査によると、昨年度の「不本意非正規」(正社員として働く機会がなく、非正規雇用で働いている者)の割合は、25~34歳が最も多く24.3%。同じ調査では非正規雇用者の現状も発表されていて、正社員以外で「賞与支給制度」が適用されているのは31.0%にとどまっていることが分かった。


昨年には政府が「同一労働同一賃金」の実現のため、「非正規社員にも賞与を払うように」といった内容を盛り込んだガイドライン案を作成している。今後は「ボーナスを貰える若者」の割合も増えていくのだろうか。
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