
■カノエラナ/New Mini Album「カノエ暴走。」インタビュー(1/3)
SNSでの30秒動画で独自の世界観を弾き語り、話題を集めるカノエラナ。デビューから約1年となる7月にミニアルバム三部作の最終形「カノエ暴走。」をついに完成させた。
(取材・文/橘川有子)
1曲ずつキャラ立ちしすぎてます(笑)
――デビューから1年で3枚のミニアルバムを作り上げたのはすごいですよ!
カノエ:そうなんですか?! 大変だなと思うことも一切なく、創作意欲が尽きることもなく3枚作り上げられました。ただ、走ってる感覚はずっとあって、長距離ランの割にはペースが早いなぁって(笑)。いろんな人から「アルバムの出るのが早いね」って言われて、そうなんだってやっと気がついてます(笑)。
――知らないが故の強さだね(笑)。さて、今作はシリーズ最終作だそうですね?
カノエ:はい。最初の『カノエ参上。』はメジャーで初めての作品だったので、「カノエラナです。こんにちは」みたいなアルバムでポップな作品でした。
――たしかに、1曲目「私立カノエ厨学校校歌」から濃厚(笑)。
カノエ:ですね(笑)。少し前なんですが、私の地元の佐賀県で知事とお仕事でご一緒させていただくことがあって、その時に小学校に伺ったんです。いろんな式典とかが終わった後に生徒の皆さんが校歌を歌ってくれたんですが、その声がめちゃめちゃでかくてびっくりしました。声の粒がバーンとぶつかってくる感じがして、それに感動したんですね。だんだん中学や高校になればなるほど校歌って歌わなくなるし、歌っても声が小さかったりするじゃないですか。
――ラナさんは学生時代は校歌は大声で歌ってた?
カノエ:中学時代は校歌の伴奏でピアノを弾いていたので歌ってませんでした(笑)。演奏してたから、校歌をどう作ればいいかなんとなくわかる感覚もあって、その記憶も重ねたりして昔ながらの校歌っぽい雰囲気を出しながら自分らしい曲にしていきました。ライブとかでみんなと歌えたらいいですね。
――プロのアーティストにならなければ、校歌を作ろうとは思わなかった?
カノエ:そうですね。ああして学校に行って校歌を歌ってもらうこともなかっただろうから。デビューしてからは、些細なことも「すごい。奇跡みたいだな」って感じられるようになりましたね。

――一方、「沼に落ちて」はカノエラナの根源的な部分を歌っているのかなと。
カノエ:ふふふ(笑)。とにかく、どうしようもない人もいるぜって言いたくて。「あたしの彼氏は二次元の人」って歌があるんですけど、それは私個人のことではなくて、総称してアニメに対して思ってることとかを書いてたんです。
――何に「落ちて」いたのですか?
カノエ:毎期必ず何かに「落ちて」るんです(笑)。それが永遠と繰り返されています。これを書いた時は『刀剣乱舞』だったと思います。今まで旬なものはあまり通ってこなかったんですが、「ちょっと足をつっこんでみようかな」って思ったら、ズズズズズ――ーって落ちちゃいましたね(笑)。
――(笑)。リード曲「たのしいバストの数え歌」はとある事件がきっかけだそうですね?
カノエ:そうなんです! 昨年のハロウィンに、私は仕事帰りだったので普通に電車の中で(スマホを使って)マネージャーさんと連絡を取り合ってたんですね。スケジュールが来たのでスクリーンショットを撮ったりしてたんです。で、ハロウィンって電車に乗る人乗る人みんなゾンビじゃないですか(笑)。
――日本のカオスぶりは世界的にもすごいですもんね(笑)。
カノエ:その時に私の近くにいた4人ぐらいの女子グループはすごいミニスカートのナース姿のゾンビだったんです。
――見たら?! ゾンビだけに襲いかかってきた?
カノエ:そんな(笑)。ミニスカートと豊満な胸でスタイルがいいなって思ってたんですが、私の目に(胸を底上げする)パットが見えたんです!
――そんなーー(笑)。おもろすぎる展開です。
カノエ:それを見た瞬間、「勘違いされちゃって嫌だな」とかいろんな負の感情が渦巻いてたんですけど、それが一気にスーッと引いていきました。むしろ、「ごめんね。見ちゃって」って気持ちになって申し訳ないとまで思ってしまいました。だから、その時のお姉さんたちに届かなくても、そうやって巧みな技で惑わされちゃってる人っているんだろうなって思ったので、ここでカノエラナが一筆たしなめましょうと(笑)、家に帰って速攻で作りました。
――みんなが知ってるABCの歌に乗せるアイデアもいいなぁと。
カノエ:ありがとうございます。「おっぱい」って秘密めいてるけど、男子も女子もみんなが好きなことでもあるから、親しみやすくなればいいなって思って(笑)。

――ミュージックビデオも楽しいものになったそうですね。
カノエ:私のMVって普通の人はあんまり出てこないんです(笑)。今回は着ぐるみさんに来てもらいました。「うしまる」(牛)「スイカップン」(スイカ)は巨乳を象徴的で、実際に胸の大きなお姉さんにも出演していただきました。
――そんな状況なら、私だったらコンプレックスで萎縮してしまいそう(笑)。
カノエ:おっぱいってややこしいですもんね(笑)。映像的には全然そう見えないんですけど(笑)、この映像は1カットで撮ってるので、踊ったり移動したり立ち位置とか全部がミスできない。覚えることがたくさんあって今までで一番頭を使いました。
――おかげで楽しいMVになって。「ダイエットのうた」も女子のコンプレックスを刺激しますね?
カノエ:はい、女の子の悩み繋がりです。私って、言っても怒られないって思われてるみたいでお客さんから「太った?」と言われます。その通りなんだけど、ちょっと傷つくんですよね、やっぱり。帰り道にマネージャーさんと「どうしたらいいんだろう」って話してたら、だんだん面白くなって「インナーマッスル~」とかって連呼してたら歌みたいになっていったんです。
――楽しい会話から生まれた純粋な歌だと。
カノエ:そう言われるとすごくいい感じに聞こえます(笑)。歌を作って、その途中で「みんなで動ける(運動できる)ようにしたら面白そう」とかどんどん膨らんで(笑)。そういう遊びから曲ができる現象はたまに、アルバムに1曲くらいはありますね。一度聴いたら「あのインナーマッスルの曲でしょ」みたいに覚えてもらいやすいかなって思って、気に入ってます(笑)。
――ただ、コーラスの録音は大変だった?
カノエ:そうなんですよ! 重なってる部分が全く別の旋律を歌うので、主旋律と一緒に歌っていると「一体、私はどこを歌ってるんだっけ?」みたいになる。だからこの曲のレコーディングで初めて苦手な楽譜を読みました(笑)。
――ピアノを習ってたのに楽譜を読むのが苦手?
カノエ:はい。あれって数学みたいだなって思うんですよ。計算だから性に合わない。どうして作曲者の書いた譜面通りに演奏しなきゃいけないのかってところも納得できないし(笑)。だからピアノの先生からは勝手に弾いてめっちゃ怒られてました。
――表現の場がポップスでよかったですね。
カノエ:自由度が全然高いですもんね(笑)。でも、ピアノを学んでいたから今回は理解できる部分もあったので、習っていてよかったなと生まれて初めて思いました。今後曲を作るときにもコーラスの入れ方とかで参考になりそうです。
――インタビュー2へ
≪リリース情報≫
New Mini Album
『カノエ暴走。』
2017.07.19リリース
≪ライブ情報≫
【3rd mini album「カノエ暴走。」リリースパーティー「今日もわやわやvol.4649~カノエ厨学夏休みの巻~」】
2017年7月30日(日)東京・代官山UNIT
OPEN 15:00 / START 16:00
前売り¥3,500 (税込・1ドリンク代別)
※スタンディング / 未就学児入場不可、12歳以下は保護者同伴&チケット購入の上入場可
≪イベント情報≫
【カノエラナ メジャー3rd mini album「カノエ暴走。」発売記念イベント】
2017年7月23日(日)福岡・タワーレコードアミュプラザ博多店 店内イベントスペース
2017年7月29日(土)大阪・あべのHoop 1F オープンエアプラザ
2017年8月5日(土)埼玉・コクーンシティ コクーン1 コクーンプラザ
【KHB七夕フェスタ】
2017年8月6日(日)仙台・勾当台公園野外音楽堂
【TOKYO CALLING2017】
2017年9月18日(月)渋谷TSUTAYA O-EAST / O-WEST / O-nest / O-Crest / duo MUSIC EXCHANGE / TAKE OFF7 / Club Quattro / Shibuya Milkyway / CHELSEA HOTEL / Star Lounge / WWW X / G AME
【Lovefes2017】
2017年10月14日(土)15日(日)長崎・水辺の森公園一帯
※出演日未定
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