
J-WAVE主催『J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2017 supported by antenna*』が7月21日(金)、22日(土)、23日(日)、横浜アリーナにて開催された。3日間にわたるライブの模様をお届けする。
◎7月23日(日)
■大橋トリオ
大橋トリオは3年連続となるJ-WAVE LIVEのバンドマスターを務め、23日のためにスペシャルバンドを編成し、出演者でありながら当日の演奏も全て担当している。フロントアクトのDAOKOのステージ後、そんなスペシャルバンドのメンバー13名とコバルトブルーのハットをかぶった大橋トリオが登場し、まずはジャズやロックを融合したような「マチルダ」から。ギターを弾きながら独特の気だるげな歌声を響かせ、会場を一気に引き込む。スペシャルバンドの演奏も安定感抜群。衣装を白一色にそろえ、鮮やかな照明によく映えていた。
そして大橋は「どうもこんにちは」と口を開くと、「アコースティックとかゆるい感じでやることが多いんですけど、今日はブラックミュージック系の方が多いので、心なしか、一番ロックです」と笑いを誘う。しかし楽器を軽やかに持ちかえながら進んでいくのはさすがの一言。最後の「Bing Bang」では、「こんな感じで」と観客の手拍子を誘い、続くアーティストのために一体感を作り上げると、最後は会場を気持ちよさそうに見渡して、ピースサインで、やはりゆる~く締めた。
大橋トリオはこの後もステージに残り、スペシャルバンドと共にJ-WAVE LIVEの盛り上げ役に。その演奏力の高さを他の出演者も絶賛していた。






■CHEMISTRY
会場のモニターにCHEMISTRYの名前が出た瞬間、場内から歓声が湧き上がり、早くも総立ちに。全員の歓迎に応えるように、手を上げて川畑要と堂珍嘉邦が登場! ブラックカルチャーを意識したファッションの川畑と、爽やかなストライプのジャケットを着た堂珍。
2曲目は川畑の歌声から始まる「Point of No Return」。観客はうちわをメロディに合わせて振り、全身で楽しんでいた。それに堂珍は笑顔で手を振り返し、応える。
「J-WAVE LIVEへ6年ぶりに帰ってきました」と堂珍。2012年から5年の活動休止期間を経て、再始動したばかりのCHEMISTRY。川畑もホームに戻ってきたかのようにうれしそう。ラスト曲「ユメノツヅキ」は2人そろって花道へ進み、肩を組んで伸びやかに歌い上げ、ときに客席を煽るようなしぐさも! 「この後も楽しんで」という言葉を置き、圧巻のステージを終えた。







■AI
AIは、ステージ後方から大きく手を振りながら登場するとスペシャルバンドのダイナミックな演奏で、挨拶代わりに「最後は必ず正義が勝つ」を熱唱。13,000人が総立ちで、AIは曲の間に前方の客席はもちろん、バックステージの上にも手を振る。
実はこの日の衣装は、普段は履かないヒールだったそうで「今日はパンツの裾が長いからヒールを履いたの。ヒールを履かないと、ダルダルになっから!」と、鹿児島のイントネーションでトーク。
そのスペシャルバンドについては「こんなに豪華で、こんなに“大量”のメンバーの皆さんとできることなんてなかなかないよ。私は今、一曲、一曲を噛み締めながら歌ってるからね!」と喜びを語りました。続いて「だから皆さんも一緒に感じてください!」と煽りつつ、「FEEL IT」を熱唱。 その後も2曲を歌いきり、ステージの去り際に「今日はありがとうございました! またね! バイバイ! I love you!」と、何度も客席に問いかけていた。







■清水ミチコ
23日のスペシャルゲスト、清水ミチコ。まず「皆さん、こんばんは! 盛り上がってますか? 清水ミチコです」と挨拶。そして「今日もみんなで一つになって楽しんでいただけたら……。でも、一つになるためには、一緒に苦しみを乗り越えないといけません」との一言に、観客が一瞬「どういうこと?」と思ったところで、天龍源一郎、デビ夫人、瀬川瑛子の“ちょっと聞き取りにくい3人”のまねで「アナと雪の女王」を披露。まねをしている清水自身も、あまりのおかしさに思わず吹いてしまう場面もあり、会場が大いに沸く。
続く「100年の声の歌」ではピリッと毒の効いたまねもあり、清水が「ツイッターに書いちゃダメよ」とお願いすると、観客からどっと笑いが起きた。
ピアノの弾き語りでの名曲をメドレーは、清水いわく「これは、“ものまね”ではなくて、いろいろなミュージシャンが”降りてくる”の」。松任谷由実、美輪明宏、森山良子など、笑いを入れつつも、まさに“ご本人”と思うような素晴らしい歌声。最後は著名人が次々と移り変わるまねで挨拶をして、なんとも贅沢なエンターテインメントショーは幕を閉じた。

■RHYMESTER
「J-WAVE LIVE、始まるぜ~!」とDJ JINがターンテーブルを回しながら、宇多丸とMummy-Dを呼び込む。ミニマムなラップを見せたいという意向で、まずステージに登場したのはRHYMESTERの3人のみ。 「人差し指を上げてください!」という宇多丸の声に突き動かされ、場内は「ONCE AGAIN」の歌詞に合わせて指を一斉にかざすとみるみる熱気に満ちていき、「J-WAVE LIVE!」のコール&レスポンスもバッチリ。
ここで大橋トリオとスペシャルバンドが加わり、宇多丸は「大橋さんのようないい男と、オレのような雑な男が絡んで、良い曲になるのもヒップホップなんです」と笑わせつつ、ヒップホップの歴史を歌った「Future Is Born」へ。
その次は打って変わってムーディな「ちょうどいい」と、緩急も自在の彼ら。Mummy-Dはステージの端まで行き、客席のうちわの風が届きそうな距離まで接近していた。熱気を受け止めるように両手を上げるDJ JIN。そして「ヒップホップのノリを、少しでも楽しんでもらえたらうれしい」と語っていた宇多丸。








■久保田利伸
ステージに現れた久保田利伸を迎える大歓声。「Bring me up!」で早くも場内が一体となって揺れ始め、そのパフォーマンスはR&Bシンガーとしての貫禄を感じさせる。そのファンキーな雰囲気から変わって、「歌います」と真面目な一言で始まったのは「Missing」。歌詞を噛みしめるような久保田の声に聴き入っていた客席からは、間奏で自然に拍手が沸き起こっていた。
さらに「ここで、もう1つの大きいグルーヴを作りたいと思います」という声を合図に、AIが再登場! 昨年、コラボレーションした曲「Soul 2 Soul feat.AI」をセッションで魅せた。
そして最後は……と期待を抱く場内を裏切るかのように、「ポンポンポンポーン」と突然コミカルに歌い出した久保田。「本当は歌い出すはずだったんだけど」と笑う久保田の遊び心に合わせ、ピアノの大橋トリオも即興で合わせる。そんな最後まで騒ぎたいという気持ちを表すかのようなかけ合いから始まった「LA・LA・LA LOVE SONG」。久保田はステージを去り際にも、その奥に、あたかも誰かいるかのように「まだ出るなよ……今市!」と声をかけるお茶目な顔をのぞかせ、場内の期待を盛り上げて去っていった。










■今市隆二(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)
J-WAVE LIVEには、2年ぶりの登場となった今市隆二(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)。サングラス姿でステージ中央に姿を見せると、13000人から一斉に歓声が起こり、大橋トリオ率いるスペシャルバンドと共に「Over & Over」「Eeny, meeny, miny, moe!」と立て続けに披露。
「2年前に、ソロのライブを叶えてくれたライブに帰ってこられて嬉しいです! 短い時間ですが、楽しんでください」と挨拶すると、そのまま花道を通ってセンターステージへ移動。「次は、そのときにラストで歌った曲です」と告げられた「ALL LOVE」。スポットライトに照らされながら歌い終わると、「ありがとうございました!」と笑顔を見せた。
ラストの曲「Won't Be Long」では、会場から大合唱も湧き起こり、それに感謝するかのように、今市がステージの両端のお客さんとタッチをする場面も……。曲の終盤では「J-WAVE!」「J-WAVE!」というコール&レスポンスで盛り上がり、その興奮のまま、ステージの奥へと消えていった。
女性客が多かったこの日。「アンコール!」の黄色い声の中に再び、今市が登場! 安堵の笑顔を見せながら、「J-WAVE LIVEは自分からすると、尊敬する皆さんばかりで、大トリをとらせていただいて光栄です。本当にありがたいことです」と感謝の言葉を述べ、感極まったのか「(このまま)終わりたくないです……」とポツリ。
最後はソロとしての新曲「Thank you」をしっとりと歌い上げて、3日間にわたる『J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2017 supported by antenna*』の幕を下ろした。なお、このライブの音源は、ラジオ(J-WAVE)、テレビ(フジテレビNEXT)でオンエアが予定されている。まずは、8月11日(金)18時~21時55分のJ-WAVEの番組『antenna* J-WAVE LIVE SUMMER JAM 2017 SPECIAL』(ナビゲーター:サッシャ・藤田琢己)をお楽しみに!









≪セットリスト≫
■大橋トリオ
1. マチルダ
2. 真夜中のメリーゴーランド
3. Baumkuchen
4. タイムマシーン
5. Bing Bang
■CHEMISTRY
1. PIECES OF A DREAM
2. Point of No Return
3. 君をさがしてた~The Wedding Song~
4. You Go Your Way
5. ユメノツヅキ
■AI
1. 最後は必ず正義が勝つ
2. ハピネス Reggae Summer Remix
3. FEEL IT
4. Sweet Nothing's
5. みんながみんな英雄
■清水ミチコ
1. アナと雪の女王
2. 100年の声の歌
3. シンガーソングライター名曲メドレー
4. Lover Come Back To Me
■RHYMESTER
1. ONCE AGAIN
2. Back&Forth
3. Future Is Born
4. ちょうどいい
5. POP LIFE
6. The Choice Is Yours
7. ゆめのしま
■久保田利伸
1. Bring me up!
2. Missing
3. Soul 2 Soul feat.AI
4. Indigo Waltz
5. LA・LA・LA LOVE SONG
■今市隆二(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)
1. Over & Over
2. Eeny, meeny, miny, moe!
3. ALL LOVE
4. Won't Be Long
<ENCORE>
1.Can't Take My Eyes Off You
2. Thank you
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