港区暮らしはマウンティング対象 自立している女性が言われた悲しい一言

女はしんどい。
頑張らないと女は楽だと影で言われ、頑張りすぎると強すぎと言われてしまう。
そんな生きづらさを感じる人はいませんか。元AKB48の秋元才加さんも、同じように考える女性の一人なのかもしれません。

先日秋元さんがTwitterに「自立した女性を受け入れないと海外との距離が広まってしまう」とつぶやくと、またたくまにリアクションが集まり、女性向け掲示板では賛同の声も多く聞こえてきました。
彼女のつぶやきは「男性も女性も手を取り合って逞しく生きるって、私は素敵だと思うんだけどな」という言葉締めくくられており、答えのない問題に対する、小さな憤りを感じているのかもしれません。


この時の“自立した女性”というのが、どんな人を指すのかはわかりませんが、確かに普通に働き、普通にお金を稼ぎ、普通に人生を謳歌しているだけでも、「女」という前提が、周りのリアクションを不思議なものにすることはあります。それを差別とまでは思いませんが、ここには男性の中でのちょっとした偏見がチラリと覗き見えるような気がします。


港区暮らしはマウンティング対象 自立を疑ってかかる


周りの女性に今回「男性からの偏見を感じたリアクション」ということで実体験を集めていくと、面白いほど同じような話が聞こえてきます。
同じような話とは、大きく括ると「お金(生活レベル)」と「仕事」についてのリアクションです。

例えばオフィスが近いという理由から、港区広尾に一人暮らしをしているある女性から寄せられた話です。彼女は住まいの話になった際、必ずと言っていいほど同じリアクションが返ってくるんだそうです。

女「私の家は広尾です」
男「え? 実家??」
女「違いますよ」
男「じゃあ彼氏と住んでいるの?」
女「いえ、一人で住んでます」

家賃が高いなど、経済的な理由で住める人が限られるエリアで一人暮らしをしていると、どうやらハナから女性の自立を疑ってかかる男性が一定数いらっしゃるようです。
これを教えてくれた女性いわく、ほぼ9割の男性が「いい場所に住んでいる→親の経済力→彼氏の経済力→本人の経済力」という流れを確認し、やっと納得してくれるそうです。しかし中には、それでも「誰かパパでもいるんでしょー」なんて冗談交じりに最低なギャグをぶっこんでくる人もいるらしいので、うんざりしてしまいますね。

これが男同士の会話であれば、「仕事儲かってるんだな!」の一言で終わる話が、女の場合そうはならない。これも自立を認め合えていないという側面が見せる憤りかもしれません。


男性と肩を並べて働くことは「えらい」のか?


お金と密接に関係しているのが、仕事の取り組み方です。
ある女性が話してくれたのは「えらい」の基準についての疑問です。彼女はある専門職として、男性と変わらずに働いているそうですが、社外の人と仕事の話になると、男性から「(男性と肩を並べて働いているのが)えらい!」と褒められることが多いのだそうです。
彼女としては、男に負けたくないとか、強い出世欲を抱いているわけではないようですが、男性と変わらずに働いているだけで「えらい」と評されることには、小さい疑問を感じるそうです。
確かに普通に仕事を頑張っているだけでえらいと言われるのは、冷静に考えると女性の自立に対する偏った発想が裏側にあるのかもしれません。

今回の話は、「自立して働く独身女性に向けられた偏見」に限った話ではあります。世の中には男性が抱く偏見も女性が抱く偏見も存在しますので、「だから男が変われ!」とか、「女は苦労しているんだ!」ということを言いたいわけではありません。
ただ多くの女性は、ちょっとした男性の一言で、裏側にある偏った発想に気づいています。些細な一言でご自身が判断されるのは、あなたにとっても損だと思うのです。
今回のような発言の際、「女の自立」を否定している自覚はないと思いますが、「この一言は相手が男でも発するのか?」という発想から考えてみると、かける言葉も変わってくるのかもしれません。
(おおしまりえ)
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