
「痴漢冤罪」問題が世間を賑わせる中、「女性専用車両」ならぬ「男性専用車両」の導入を求める署名がネット上で実施され、大きな反響を呼んでいる。
「痴漢冤罪」問題の解決につながる?
オンラインで署名を集めるサイト「Change.org」上で、「男性専用車両の導入を求めます!」と題したキャンペーンを展開されている。集まった署名は「女性専用車両を導入している鉄道会社」に届けられる予定で、会社一覧には東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)を始めとした全国の鉄道会社の名前が並ぶ。
サイトに掲載されている文章によると、女性には痴漢被害から逃れる場所として女性専用車両があるが、「男性には逃れる場所がない」。男性は「普通に通勤しているだけで一生を棒にふるかもしれない」状況に置かれているとして、「女性の方も、本当の意味での男女平等を目指すつもりであれば、ぜひ賛同していただきたく思います」と訴えている。
キャンペーンがスタートしたのは1年前のことで、2カ月前の時点では250人の署名しか集まっていなかった。しかしネット上の掲示板などで取り上げられると大きな注目を集め、8月23日時点で2,000人近い賛同者を獲得することに。
ご賛同頂きました皆様、本当にありがとうございます。
— 岩崎 拓海 (@msiskiwasaki) 2017年8月22日
とりあえず、第一目標の1000人を達成しました。
ネット以外でも本格的に働きかけを行う準備をして行きます。
こちらの署名は、実現するまで続けますので引き続き宜しくお願い致します。 https://t.co/NYi2MN9fBn
実際に署名した人からは「導入で少しでも痴漢冤罪が減ってほしいです」「男女平等を謳うなら然るべき措置だと思う。家族が痴漢冤罪にあう恐怖を考えたら設置するべき」といったコメントが。その一方、ネット上では「男性専用車両に行けって流れができて、一般車両に乗る時に肩身が狭くなりそう」「そもそも専用車両なんていらないでしょ。運行本数を増やして満員電車を解消するべき」といった声も上がっていて、「個人的には絶対乗りたくない。満員電車で男に囲まれるなんて地獄」と男性専用車両に抵抗を示す人も現れている。
「冤罪」が起きるのは電車だけじゃない!?
「痴漢冤罪」というと電車内で起こるトラブルだと思いがちだが、8月20日放送の『しくじり先生 俺みたいになるな!!』(テレビ朝日系)では「夜道」で痴漢を疑われるケースが紹介されていた。
番組では「夜道を歩いていたら突然痴漢の容疑者にされた」という一般人男性の体験を、VTRで再現。男性は飲み会の帰り道で職務質問を受け、痴漢事件が起きたことを知らされる。当然容疑を否定するものの、そばに停車した車から被害女性が男性を確認し「似ている」と証言したことで、警察署で取り調べを受けることになってしまう。
この放送に対して「夜道を歩いてるだけで痴漢扱いされるの、かなり怖いな…」「もう家から出たくなくなってきた」といった声が続出。痴漢冤罪のリスクを減らす試みは、今後もますます注目を集めていきそうだ。