ドイツで同性婚合法化、一方の日本は「保毛尾田保毛男」騒動
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ドイツで同性間の婚姻関係が合法化し、施行日である10月1日に結婚式を挙げるカップルが続出した。その様子がネットにアップされると、合法化、そして挙式について知った人々から祝福の声が上がっている一方で、「日本はいつになるのか?」との声も多く見られる。


結婚式を挙げるカップルの姿に「おめでとう」


ドイツでは2001年に「生活パートナーシップ法」が施行されており、同性のパートナー同士にもある程度の権利は認められていた。ただ、この法律は同性間での婚姻関係に相当する制度ではない。そのなかで、今年の6月30日、議会で同性婚に関する法案が可決されると、10月1日施行。合法化初日に結婚・挙式するカップルが多く見られた。

法案可決の段階からネット上でも祝福ムードが漂い、挙式について報じられると日本でも「ドイツのみなさまおめでとう!」「戸籍上でパートナーとして認められるようになってうれしい。末永く幸せに暮らしてほしい」と祝う声が上がった。

30年前には許された「保毛尾田保毛男」


ドイツは、同性間の結婚を合法した世界で23番目、ヨーロッパでは15番目の国となった。そんななか、「日本はいつになるのか」と日本で同性婚が認められるようになるのは難しいのではという声も見られる。

9月28日に放送されたフジテレビ系「とんねるずのみなさんのおかげでした」の30周年特番に“保毛尾田保毛男”が登場し、同性愛者を揶揄するような描かれ方が炎上したことは記憶に新しい。確かに、30年前には笑って許されていた同キャラだが、今回の放送では「時代にそぐわない」「差別だ」と批判が相次いだ。日本でも以前に比べジェンダーに関する理解や議論が進んでいるように見える。しかし、同番組だけでなく、ネットでも「ホモ」という蔑称が飛び交うなど、いまだに偏見や拒絶も多い。

「家族ではない」ことでの弊害


日本でも同性間のパートナーシップ制度が認められている地域が増えている。とはいえ、パートナーシップに法的効力はない。
戸籍上は他人でしかなく、「家族ではない」ことを理由にパートナーが病気で入院したとき面会を断られたりすることもあるなど、異性カップルにはない弊害がまだまだ多いのだ。「養子縁組をしないと財産分与すら出来ない」「手術だ入院だ保証人だって時に内縁者じゃサイン出来ないときいっぱいある」など、今回のドイツの同性婚の合法化を受けて日本の現状を憂う声も多く聞こえている。「日本も早くそんな日が来るといいな」「日本も続いて欲しい」という当事者たちの期待する声は大きい。

(HEW)
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