
多くの人に思い出を残しているであろうプリクラ。落書きや加工の仕方で個性があらわれます。
言葉より「ハート」?

「ハートマークを多用していた」(33歳/女性、30歳/女性)
「特別な言葉はなく、写っている人の名前と日付」(33歳/女性)
「あまり決まったフレーズはなかった」(33歳/女性)
言葉よりも「ハート(心)」みたいで素敵です。
筆者の字が下手だからかもしれませんが、文字よりも出来合いのスタンプを使う方が見栄えも良くなった気がします。日付スタンプもよく押していました。
「プリクラ何書こう」現象

「場所名、日付、意味のないスタンプが頻発」(33歳男性)
「『楽しい』とか『いい天気』とか、一言説明のようなこと」(30歳/女性)
「女子含む大人数で撮ったものには『ちょーかわいい』」(33歳/男性)
「当時の彼女とのでは『○○行った〜』」(30歳/男性)
「何を書いていいかわからなかったので、意味もなく『がんばる』を書いていたような気がする」(33歳/男性)

いざ落書きとなっても、一体何を書けばいいのやら…。結局、簡単な説明や感想の周りに、とりあえず押されたスタンプが踊るプリクラが生まれるのです。
こんなの撮りました
プリクラ世代の筆者。中高生時代を中心に、プリクラを撮っては貼り撮っては貼り…の青春を生きました。
記憶にあるのは…

無難に“yeah,yeah”
友達の手にも渡るプリクラ。「一生友達」など書いて一緒に撮った相手に「重い」と思われる事態を恐れ、無難な言葉を選んでいた記憶があります。その結果、“yeah,yeah”。
また、怒っている表情は“I’m angry”など、英語で書いたことも。
“yeah,yeah”にしろ“I’m angry”にしろ、おしゃれと思ったのか、英語表記をチョイスしていました。

テツ&トモの「なんでだろう」
中学時代です。テツ&トモさんの「なんでだろう」ポーズで、身の回りの「なんでだろう」と思うことを書きました。

アレンジ
高校時代、友達から教えてもらったものです。2人で撮る場合がベストなのですが、ひとりずつ写り、出来上がったときに互いを見合っているように目線を横にして写るのです。そして落書きのときに互いに当てたメッセージを書き合うというものでした。

初プリ&久プリ
使ったかどうかは記憶にありませんが、「初めてのメンツでのプリクラ」で「初プリ」、「久しぶりのプリクラ」で「久プリ(久しプリ)」という言葉もありました。
言葉つながりでいえば、学生を終えて19歳くらいの頃でしょうか。「ニコイチ」という言葉を、プリクラきっかけで知りました。落書き時に「ニコイチ」と書かれたスタンプを発見し、どういう意味か人に聞いた記憶があります。
今の若い人もわかるのでしょうか、「久プリ」や「ニコイチ」。
たくさんプリクラを撮りましたが、ポーズをとることも落書きも、慣れるものではありませんでした。
けれど人とプリクラを撮ることは、ステータスのひとつだった気がします。
「ずっと一緒」、「喧嘩上等」…あるあるプリクラ!

「(当時の彼女と)『ずっと一緒』みたいなありきたりなもの」(30歳/男性)
カップルの「ずっと一緒」プリクラ、ありましたね! ガラケーの電池パックの裏に貼る人もいたらしいのですが…全国共通ですかね?

「ヤンキーの友達のせいか『喧嘩上等』、『彼女募集中』が多かった」(31歳/男性)
ラブラブとは一転!とはいえこちらも、脳裏にはっきりと浮かんでくるほど「あったそれ!」感満載です。
男子だけでもフツーにプリクラを撮れたことにも時代を感じます。おそらく今、それこそカップルでないと男性が入れないプリクラコーナーがほとんどですよね。

「(女子含む大人数で撮ったものには)初めて聞くようなグループ名を、その瞬間用だけに作って書いてあるもの。『(共通項+人数)組!』みたいな」(33歳/男性)
人数が多いプリクラでは大抵書いていた記憶がある「共通項」。初めて聞くようなグループ名でないにしても、クラスメイトや部活の仲間とのプリクラで書きました。
アラサーで「久プリ」プリクラは…
今プリクラを撮ることになったら、どんな言葉を書くでしょう。「久プリ」な状況ではあるけれど、書けないだろうなぁ…。時代も「生もの」ですね。

(武井怜)