先日、『めちゃ×2イケてるっ!』(フジテレビ系)の2018年3月末での終了が番組内で正式発表された。1996年10月の放送開始以来、21年以上にわたって放送されてきた人気バラエティ番組である。


この番組の原点は1992年10月スタートの『新しい波』だ。毎回1~2組の若手芸人がネタを披露していたが、その中からナインティナイン、よゐこ、オアシズの光浦靖子、極楽とんぼがピックアップされ、深夜番組の『とぶくすり』、『とぶくすりZ』へと発展してゆく。

1995年10月、『めちゃ×2モテたいッ!』がスタート


そして1995年10月には「めちゃイケ」の前身番組となる『めちゃ×2モテたいッ!』(通称「めちゃモテ」)の放送が始まった。

「めちゃモテ」は毎回ゲストを招いたトークコーナーのほか、ナインティナインが対決形式でスポーツに挑む「モテたいッ!スポーツ」や、岡村隆史が人気ミュージシャンのPVのパロディ映像を撮影する「俺をこう撮れ!」などのコーナーがあった。

人気番組であった「めちゃモテ」だが、放送開始からわずか1年後の1996年9月に終了してしまう。翌月から「めちゃイケ」が土曜8時で始まったとは言え、なぜ1年で「めちゃモテ」は終わってしまったのか。

「めちゃモテ」が1年で終了した理由


実はこの枠は、松下電器(パナソニック)の一社提供であり、スポンサーの意向に合わなかったことが早期終了の理由のようだ。
特にすぐに人の頭を叩くナインティナインの矢部浩之は不評で、「松下のお偉いさんに矢部がめっちゃ嫌われている」と岡村隆史が『オールナイトニッポン』で暴露したことも。

さらに「めちゃモテ」ではよゐこ、極楽とんぼがレギュラーから外される一方で、鈴木紗理奈、雛形あきこ、武田真治がレギュラーに加わった。
当初の企画では武田や雛形を全面に押し出す「オシャレ番組」を目指していたようで、実際に放送中に流れる松下のCMにはこの二人が出演していた。

だが、実際の放送ではスタッフの意向かナインティナインが前面に出され、スポンサーの怒りを買ってしまったことも早期終了の原因かもしれない。

1996年10月、『俺たちひょうきん族』『ウッチャンナンチャンのやるならやらねば!』などを放送してきた伝説の枠「土曜8時」に移った「めちゃイケ」は、『どうぶつ奇想天外』(TBS系)などの強力な裏番組に当初は苦戦したものの、徐々に視聴率を上げ人気番組となっていった。半年後の終了までに「めちゃイケ」がどんな伝説を残すのか期待したい。


※文中の画像はamazonよりクイック・ジャパン 113
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