ノットオールメンはセカンドレイプ


次に、「普通の男性と痴漢は違う!」とノットオールメンをわざわざ叫ぶ男性も同様です。たとえば、学校や社内で財布が盗まれた時、盗まれた人のことを心配するよりも“前”に、「普通の人と泥棒は違う!」と言い出す人がいたらどう思うでしょうか? 「こいつ自己保身に走っているな」と思いますよね。わざわざノートオールメンを叫ぶというのは、それと同じで自己保身に走っているだけの人です。

それに対して、「男は全て痴漢なんて疑われたら弁明して当然だろう!」と反論する男性アカウントをよく見かけますが、別に女性は「男の全ては痴漢」とは言っていないと思います。確かに「男性の全て」を主語にしている女性アカウントもいますが、それはおそらく「(私の目に映る)男性の全ては痴漢の味方をしている」という主張でしょう。要するに、男は全て痴漢という認識は被害妄想から来る勘違いです。

また、女性が男性を痴漢なのかどうか疑い目を向けるのは当然です。犬に噛まれた経験があれば、「この犬も私のことを噛むのではないか」と疑いの目で見るのは当然のように、痴漢の被害に遭えば、それに属する全ての人を疑いの目で見てしまうのは至極普通のことでしょう。にもかかわらず、「ノットオールメンだ!男の俺を疑うな!受け入れろ!」というのはただのセカンドレイプです。


メサコン男子が女性バッシングに変わる時


最後に、メサイアコンプレックスの問題です。先日、痴漢問題について書かれたとあるブログを教えていただきました。「フェミニストが怖くて痴漢の問題について意見を述べられない」という意見を書いた学生のブログだそうです。

ノットオールメンの問題に関しては前項で既に述べましたが、私はこのブログに対して、「女性のために声を上げた」という表記をしていることにも強い違和感を覚えました。ここから、「女性のために反対してあげている」という「隠れた上から目線」意識が垣間見られます。いわゆるメサイアコンプレックス(自分が救世主メシアになることで承認を得ようとすること)です。

ところが、「他人のためにしてあげる」という意識の人は、自分が想定する承認や利益が得られないと、手のひらを返します。たとえば、普段の飲みミニケーションで上司が「ワシが出すから気にするな!」と奢ったのに、部下が気に食わないことをしてしまうと、「可愛がってやっているのに!」と怒り出すことがあります。勝手に奢ることに対する見返りを期待したのは自分自身にもかかわらず。

残念ながらこのブログの彼も、ネットで「そうだよね!」という期待した承認を女性から得られなかったため、矛先を女性に向けてしまいました。そうして、痴漢の補完勢力に成り下がってしまったわけです。本人はそれを女性の側に原因があると思っているのかもしれませんが、上記のように実は自分の中に問題があることです。