
米食品医薬品局(FDA)は1月22日、従来のタバコと比べて加熱式タバコ「IQOS」の有害度が低いという暫定的な臨床試験報告を発表した。しかし日本のSNSなどでは「無害とは言ってないんだしマナーは守ってほしい」との声が上がった。
FDAの発表に愛煙家は歓喜するも…
ロイター通信の報道によるとFDAは、米フィリップ・モリス・インターナショナルの加熱式タバコ「IQOS」についての暫定的な臨床試験報告で、「IQOS」は人体に有害な物質の含有量が、紙巻タバコに比べて少ないと発表した。また「IQOS」の生み出すエアゾールは人体に悪影響を及ぼす恐れもあるそうなのだが、「全般的に深刻度が低く、被害はずっと一部に集中するように見える」とのこと。
あくまで“暫定”の結果だが、FDAのお墨付きをもらったことで「IQOS」ユーザーからは「いつも『IQOS』を吸っている身からすると、この報告はうれしい」「愛煙家にとっては久々に前向きなニュース」といった声が上がっている。
一方で「有害性が少ないと発表されたからと言って、禁煙区域では吸うなよ?」と釘を刺す声も。「IQOS」のマナーについては以前からさまざまな議論がされており、「喫煙所以外のところでも『IQOS』って吸えるの?」といった疑問を抱く人もいる。例えば“条例”という面で見てみると、自治体によっては「IQOS」を禁煙区域での規制の対象外としているところも多い。
しかしネット上では「法律や条例で許されてる=人々に許されている、ってわけではないよね」「なんだかんだ臭いが気になるから堂々と路上で吸わないでほしい」「害が少なかろうと多かろうと非喫煙者の私は『iQOS(アイコス)』の独特な香りがとても嫌いです。害が少ないからといって所構わず吸う行為には大反対」」との声が。
加熱式タバコを規制する自治体が増加中?
最近では従来のタバコと同様の条例を適用する自治体も増えてきている。2017年9月には、東京都多摩市が加熱式タバコによる喫煙を条例の規制対象に。市の公式サイト上で「加熱式たばこは、たばこ事業法に規定する『製造たばこ』に含まれますので、加熱式たばこによる喫煙行為も2017年9月1日から禁止行為とみなします」と発表している。
また「日本呼吸器学会」も公式サイト上で、「使用者にとっても、受動喫煙させられる人にとっても、非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの使用は推奨できません」と見解を発表。加熱式タバコユーザーにも、これまでの喫煙者と同様のマナーが求められているようだ。