
シンガーソングライターの岡崎体育さんが一部から批判を受けていた新ファンクラブシステムの導入について、男女6人組グループ・AAAのメンバーであり、「SKY-HI」名義でソロ活動をしている日高光啓さんが自身のブログで持論を展開し、話題を呼んでいる。
「お金の話は卑しい」は現代に適していない
22日に日高さんは『岡崎体育氏の件を見てて言わなきゃと思ったお金の話』というタイトルでブログを更新。今回の騒動に関して、「お金を払う人が良いファンで、払わない人が良くないファンなのか、みたいな話が出る時点で考え方がおかしくないかな」と疑問を投げかけた。
そして、「CD買ったりグッズ買ったりしてたくさんお金を払ってくれた人は、それだけ“活動が続く様にサポート”してくれているのだから、そこに“ありがとうございます”と、“手厚くお礼をしたい”という事でしょう」と持論を展開し、「日本古来の“節約は善” “お金の話をするのは卑しい事”みたいな観念によるものの気もしていて、それは現代に適していない」と指摘した。
また、度々問題となっている違法アプリやサイトについても、「あんなもん無くなってくれマジで、とは思うし、同じく無料で漫画を読まれて今悲惨な状況にある漫画家さんの悲痛な叫びとか聞くと辛くはなるけど、多分あれって無くならないし、それに対して“やめてくれ!”と良心に訴えるだけなのって無益ですから。それよりも、“そんな時代でどうやって生きましょうか”と考えることの方が建設的に思うので」と自身の考えを述べた。
最後には「岡崎体育氏みたいに、ファンに新しい使い道を見つけさせて、自分の活動を活性化させる方法がちゃんと形になっていったら、若いアーティストはバイトをやめてもっと音楽に集中出来るかもしれない。色んな方面に才能のある人が、ミュージシャンを志して凄い曲を作るかもしれない。ファンの人が今まで思ってもなかった嬉しいサービスが現れるかもしれない。むしろ夢だらけだよ!」と、岡崎さんを擁護しつつ、新サービスへの想いをつづった。
そもそも、なぜ“炎上”した?
ことの発端は、今月2日。岡崎さんが自身のファンクラブサイトにおいて、コンテンツの閲覧やグッズ購入に応じてポイントが溜まり、ポイント数に応じて特典が受けられるシステムを導入すると発表したところから始まった。
同システムは、株式会社SKIYAKIが運営する「bitfan」というサービスが導入されている。「bitfan」とは、ファンの熱量を可視化するサービスで、ファンクラブへの入会・継続、ファンクラブサイトでのログイン履歴、ECサイトでのグッズの購入状況、SNSによる応援・拡散など、ファンの様々な行動履歴を収集し、独自のアルゴリズムによってファンに“トークン(※以下、ポイント)”を付与。その付与されたポイントに基づいて、ファンの熱量をランキングとして可視化するというものだ。

当初、岡崎さんはポイントの多い順から「ワニ革」「サメ革」「ヒツジ革」「ウシ革」「合皮」「塩ビ」と6つのランクを割り振ることを発表。
新ファンクラブシステム 内容を一部変更し、本格始動へ

岡崎さんは14日に、自身のブログで改善案を発表。会員の「ランク」という文言を排除することや、ポイントの変換機能などを追加していく改善案を掲げた。既に新ファンクラブは発足しており、条件を満たしている会員には3月25日からスタートするワンマンツアーの各会場で、“終演後の楽屋に招待するサービスを提供する”と公式サイトで発表している。
現時点で「bitfan」を導入しているのは岡崎さんのみだが、果たして、彼に続いて新ファンクラブシステムを導入していく日本人アーティストは増えていくのだろうか。