
海賊版サイト「漫画村」が、サイト内で使用しているキャラクターのフリー素材化を発表。会話形式で掲載された皮肉たっぷりの告知に、ネット上では「こいつら漫画家に恨みでもあるのか?」と話題になっている。
「漫画村」の皮肉たっぷりな告知文が話題
「漫画村」には“ラビットくん”や“らりっくま”、“煽リス”といったサイト内キャラクターがおり、これまで新サービスの告知やサイトの紹介などを会話形式で行ってきた。
今回のキャラクターフリー素材化も、ラビットくんと、らりっくまの会話形式で発表。らりっくまが「漫画村のキャラが自由に使えるようにフリー素材化したよ」と切り出し、ラビットくんが「え? 僕達の顔がどこでも使えるようになるのウサ?」と相槌を打っている。
その後も「そうクマ。最近漫画村のキャラをツイッターのアイコンや背景に勝手に載せる悪質な行為が横行しているんだクマ(らりっくま)」「確かにぼくがお金かけて書いた画像が勝手にニュースサイトやテレビで放送されて困ってたウサ(ラビットくん)」といった会話を展開。
そしてフリー素材化を決めた経緯については、らりっくまが「まずいろいろな人に知ってもらうことで漫画村の宣伝になるクマ。その次にツイッターとかYouTubeで違法なコンテンツをアップロードする悪質な出版社や利用者が犯罪者にならないですむクマ。他人のことに口出すなら自分はしっかりしようキャンペーンクマ。漫画村の漫画作るのもLineのスタンプ作るのもめんどくさいからその人達に作ってもらおうと思ってるんだ」と説明していた。
作品の無断転載が問題視されている「漫画村」の告知に、ネット上では「『悪質な出版社』とか皮肉が効きすぎててヤバい」「完全に出版社をなめきってて笑う」「これは完全に調子にのってますね…」「ここまで言われて出版業界は何もできないの?」といった声が上がった。
漫画家たちへの“煽り”が目的?
今回の告知の最後は、らりっくまが「Lineのスタンプにしたり漫画で漫画村のキャラをボコボコにするも自由クマ」と言い、ラビットくんが「安心したウサ! これで僕もクリエイターになれるウサ!」と喜んで終了。さらに同サイトは以前から自分たちの合法性を主張してきたはずなのだが、ページ内の下部には「過去漫画村を勝手に名乗り問題が起きた利用者もいますので、漫画村とは一切関係ないことをアピールする文章を記載することをおすすめします」といった注意書きも掲載されている。
サイトが問題になっていることを理解しているかのような文面に、「絶対これ漫画村が批判されてることを分かった上での煽りでしょ」「悪い意味でフットワークが軽すぎる」との声も。
ちなみに画像はアイコン用や高画質版、「Adobe Illustrator」のAIファイル形式でも公開されている。ただし「使用に生ずる責任は使用者が追うことになります(原文ママ)」としているから注意が必要だ。