睡眠時間最長のフィンランドと最短の日本 フィンランド大使館「定時で帰る人がほとんど」
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フィンランドの企業「ポラール・エレクトロ・ジャパン」が、自社製品のユーザーから得たデータをもとに世界主要28カ国の睡眠時間を測定。日本の平均睡眠時間が世界最短だと発覚し、ネット上では「『寝てない』が美徳になる国だしな」と納得の声が上がっている。

時間が足りなくて質も低い日本人の睡眠


同データは、心拍系つきのスマートウォッチ「Polar A370」「Polar M430」の600万に及ぶ睡眠データを分析したもの。結果を見てみると、まず睡眠時間が一番長い国は北欧の国フィンランド。男性の平均睡眠時間は7時間24分で、女性は7時間45分となっている。

そんなフィンランドに大きく差をつけられて睡眠時間最下位になったのが日本。男性が平均6時間30分、女性が平均6時間40分で、いずれもフィンランドと1時間ほどの差が。ちなみに世界平均は男性で7時間7分、女性で7時間26分という結果になった。

また入眠時の動きや心拍数をもとに計測した“睡眠の質”ランキングでも、日本は28カ国中25位とワースト5入り。睡眠時間が少なく質も悪いという結果に、ネット上では「まあそうなるよな」「そもそも帰る時間が遅すぎるでしょ」「寝ずに仕事をして生産性最悪。マジで日本はやばいな」「日本人はもっと寝ろ」といった声が上がっている。

その他、「むしろ男性の平均6時間30分とか長すぎじゃね? 最近そんなに寝たことないわ」「おれは基本的に3時間くらいしか寝てない」「繁忙期なんて4時間寝れたら奇跡でしょ」といった声も。一方でこのような睡眠時間報告には、「そうやって“寝てない自慢”をしてるからいつまでたっても日本人は寝れないのでは?」とのツッコミがされていた。

フィンランドと日本の差


睡眠時間が長い国は、なぜ寝ることができるのか。“フィンたん”というマスコットでお馴染みの「駐日フィンランド大使館」Twitter公式アカウントは、今回の調査を受けて「フィンランドでは冬、朝も夕方も真っ暗で日がとても短いから、ずーっと眠いし疲れている人が多い。それに、4時とか5時とか定時で帰る人がほとんどだから、睡眠時間も長いのかな?」とコメント。さらに「フィンたんの周りの大人も8時間睡眠を心がけている人が多いんだ。でも、夏は睡眠時間が短くてもなんだか元気」と続けていた。



そんなフィンランドの労働生産性(就労者1人あたりのGDP)は、「日本生産性本部」が発表した「労働生産性の国際比較」によると97,339ドル。対して日本は81,777ドルと、低い数値が記録されている。またアメリカ・ランド研究所の調査結果によると、日本は睡眠不足によって約15兆円もの経済損失を被っているそうだ。
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