今回のチャレンジャーは、レペゼン鳥取のJAKE(→twitter)とSURRY(→twitter)。
チャレンジャーが5人のモンスターを倒せば賞金100万円獲得の即興のラップバトル。
即興で、韻を踏みながら、言葉とリズムを相手にぶつける8小節2ターンの勝負だ。
3本勝負、2本先取で勝利。
ただし、判定が全員一致するとクリティカルとなり即勝利確定である。
チャレンジャーJAKEに対するはモンスター崇勲(→twitter)。
崇勲、鳥取JAKE→One Take→奪って行くと脚韻を踏むスタート。
JAKEは、「いっつも無意味な揚げ足 俺は取らないとか言っちゃって スキル磨くのやめた韻あきらめかけてるおっさんに勝利はない」
語りかけるようなフロウで、ディスる。
JAKEの「鳥取 赤目のうさぎ 月夜の晩に高く飛び跳ねる番」に対して
崇勲「俺らの仕事はお前らみたいなうさぎ 象のように上からただ踏み潰す」ときて、間をとって「ブスブス」でシメる。
JAKE「うさぎは寂しいと死んじゃうから あったかいクラブが大好きでねぇ」とこれまた語りかけるように返す。
2ラウンドとも崇勲がとって、モンスター崇勲の勝利。

二人目のチャレンジャーはSURRY。
モンスターは裂固(→twitter)。
裂固の「ダンジョン2回目 これ危険地帯」を受けて、
SURRY「危険地帯どころか安全地帯これは俺から裂固への完全試合」と返す。
それぞれ違うリズムの乗り方で、見事な応酬が続く。
「しっかりこの場所でそう価値がある 並ならぬ努力の上で勝ち上がる」
裂固、密度の高い韻の連続の中でしっかり意味の強いフレーズを吐きだす。
SURRYはポイントポイントをしっかりアンサーしながら、きっちり韻を踏んでいく。
裂固の「成長期」のワードに対して、
「お前が成長期ならこちとら撃ちまくるライムの製造機」と返す。
ゲスト審査韻である慶應義塾大学言語文化研究所准教授の川原繁人先生(→twitter)の韻に淫する審査コメントがすごかった。
「2本目も「oo」で始まったんですけど
後半が「uea」で3本踏んで
「aau」で2本踏んで
「aae」で3本踏んでる。
3つ母音あわせてこんだけ合わせてくるとぐっとくる」
これには裂固てれてれで、場内盛り上がる。
実際にチェックしてみると、
ueaで3本踏んでるのは、「ブーメラン」「クーデター」「クレーター」。ばっちり。
aauで2本は、「勝ち上がる」「価値がある」なのでaauどころかaiaauで踏んでる。
さらに、aaeで3本は、「マジヤバめ」「街中で」「体固め」なのでaaeどころかaiaaeで踏んるのだ。
3つ母音あわせるどころじゃなく、後半は5つ母音を踏みまくりなのだ、裂固すごい。
3ラウンドまでもつれるが裂固、勝利。
超快進撃のLick-G戦以降(Lick-G戦前半・Lick-G戦後半)、モンスターの勝利が続く。そろそろヤバいチャレンジャーの登場を期待だ。
(テキスト/米光一成 イラスト/まつもとりえこ)