N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ

韓国出身の5人組ロックバンド、N.Flying(エヌフライング)が、6月14、15日、神奈川・パシフィコ横浜国立大ホールで行われた『LEE JONG HYUN Solo Concert in Japan -METROPOLIS-』ファイナル公演のオープニングアクトに登場し、CNBLUEメドレーなどを披露した。

N.Flyingは、CNBLUEの事務所の後輩で、イ・スンヒョプ(Vo, Rap)、クォン・グァンジン(Ba)、チャ・フン(Gt)、キム・ジェヒョン(Dr)、ユ・フェスン(Vo)からなり、ラップ×ロックのミクスチャーを得意とするニュー・トレンド・バンド。
CNBLUEと同じく、デビュー前の2013年秋から日本でライブ行脚をスタートさせ、2013年10月には『BASKET』で日本インディーズデビューすると、オリコン インディーズチャートで2位を記録している。

その成果を持って2015年5月には韓国デビュー、2016年2月には、日本メジャーデビュー。2017年には、韓国芸能界の話題を独占したデビューサバイバル番組『PRODUCE101 シーズン2』に出演したフェスンが新ボーカルとして加入し、現在の形になった。

ステージに登場した5人がポジションに着くと、ライブ定番曲「R U Ready?」が勢いよく始まる。リーダーのスンヒョプが右手を高く上げて、バンドと客席をあおると、ジョンヒョンのファンも総立ちで彼らを迎え入れる。インディーズ時代からFTISLAND、CNBLUEのオープニングアクトを担当し、主要アリーナでのライブも経験済みの彼らだけに、なかなか堂々としたステージングだ。
ご存知の通り、韓国ではテレビの音楽番組が中心で、ライブを行う機会がなかなかないのだが、新ボーカルのフェスンのライブデビューがなんと、FTISLANDのオープニングアクトの日本武道館というのも驚きである。

N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ

N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ

N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ


CNBLUEのヨンファが、入隊前最後のソロコンサートをソウルで行っていた同日に、初めてのワンマンライブを日本で開催していたN.Flying。「あまり会えなくなるのが悲しい」と、CNBLUEのカバー曲を演奏したが、このオープニングアクトでもCNBLUEのメドレーを用意してきた。

ロマンチックな「Between Us」は、スンヒョプとフェスンという2ボーカルのハーモニーが曲を美しく彩る。もちろん、ジョンヒョンのファンたちのコールも完璧だ。「You're So Fine」は、スンヒョプのラップが映えるN.Flyingらしいちょっとやんちゃなアレンジに。
そして懐かしい「LOVE GIRL」は、若さがハジケル印象に。スンヒョプの太い声、透明感のあるフェスンのボーカルで歌われる曲たちは、ヨンファの甘い声で聴きなれたのとはまた違う印象で新鮮だ。楽器隊のアレンジも、N.Flyingらしいソリッドな感じに仕上がっている。それぞれのバンドらしさが比較できるのも、おもしろい。

オープニングアクトからステージに集中し、リズムに合わせてペンライトを振ってコールを入れてくれるジョンヒョン・ファンに、クールなギタリスト、フンも「みなさんのおかげで、興奮しました! ジョンヒョン先輩のオープニングアクトができて、感無量です」と笑顔を見せる。「ジョンヒョン先輩のライブでは、初のオープニングアクトです。
ジョンヒョン先輩、本当にありがとうございます!」とメンバー全員で声をそろえてお礼を言うと、リーダーのスンヒョプが、「早く恩返しをしたいので、もっと頑張ります!」と意気込みを伝える。そして、「韓国では、「HOW R U TODAY」という曲で活動をしています。もうすぐ日本でワンマンライブをするので、よろしくお願いします!」と述べると、ドラムのジェヒョンが「よろしくね~!」という彼のマイブームであるギャグをかぶせて会場を笑わせる。フンが「7月26、27日にマイナビBLITZ赤坂でワンマンライブをやります。今日はメドレーでしたが、CNBLUE先輩の曲もフルバージョンで歌います。2日間違うレパートリーなので、期待してください!」とアピールすると、客席から「おー」という驚きの声が上がった。


N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ

N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ

N.Flying、イ・ジョンヒョン(CNBLUE)のオープニングアクトに登場 「早く恩返ししたい」
撮影/平野タカシ


ラストは、フェスンが加入して初の活動曲となった「The Real」で締めくくったが、この曲は、突き抜けるようなフェスンのボーカルと、スンヒョプの低音とラップとの対比といったボーカルのコンビネーションが秀逸だ。グァンジンはサビでベースを高く上げて士気を高めると、フェスンはステージの端から端まで走り回る。スンヒョプとグァンジンが肩を組みながらプレイしたりと、余裕のステージングを見せる。最後はドラムのジェヒョンのところに全員が集まりフィニッシュを決めると、会場から大きな拍手が沸き起こった。

N.Flyingは、CNBLUEやイ・ジョンヒョンとは異なる音楽性のバンドであるが、バンドだけが生み出せるファンとの一体感は、どんなバンドでも共通のものだ。CNBLUEファンには、同じFNCファミリーとして暖かく迎えられているN.Flyingであるが、彼らにとっては大きな会場で、自分たちのファンではないオーディエンスの前で演奏するのは、大きなチャレンジであり、武者修行ともいえるものだろう。
この日の主役、イ・ジョンヒョンもライブ中のMCで、「N.Flyingの弟たちのオープニングアクト、どうでしたか? カッコいいし、うらやましい。僕もバンド(CNBLUE)でやりたいんですよ」と、本音をもらしていたが、N.Flyingは、そんな兄たちの背中をずっと見てきた存在だ。オープニングアクトを経験するたびに、確実に先輩たちのスキルとオーディエンスの反応から学びを得て、その経験を活かして練習を重ね、ステップアップをしているのが見てとれる。1ステージごとに大きく成長しているのだ。

3月の初ワンマンから4ヵ月、7月のワンマンでは初の2Daysに挑戦するN.Flying。MCでも言ったとおり、2日間違うメニューで臨む。
今度はどんな成長を見せてくれるのだろう。これからが楽しみなバンドである。
(取材・文/坂本ゆかり)

≪ライブ情報≫
【N.Flying ONE MAN LIVE IN JAPAN-THE REAL II- ・ -THE REAL III-】
2018年7月26日(木)マイナビBLITZ赤坂
※N.Flying ONE MAN LIVE IN JAPAN-THE REAL II-
2018年7月27日(金)マイナビBLITZ赤坂
※N.Flying ONE MAN LIVE IN JAPAN-THE REAL III- 

■N.Flying オフィシャルサイト