「小学生にスマホを持たせる」は本当に危険? ペアレンタルコントロールがあれば大丈夫

子供との連絡手段、時間や手間がかかることが多い…


子供が小学生になると、交友関係も増えて、それに伴い行動範囲も広がっていきます。子供が今どこに遊びに行っているのかわからない、子供に急に連絡を取らないと行けなくなった……など、子供の社会性が強くなるにつれて子供とのコミュニケーションも複雑化していきます。

例えば「○○君の家に遊びに行く」といえば、いちいちその「○○君の親」に連絡を取らなければならず、親の連絡先がわからないので連絡網で調べたり…と非常に手間がかかります。
また「公園にいく」といっていたので公園に迎えにいくも、子供の都合で公園から別の場所に移動してしまっていたり。子供と連絡が取れないがために親が振り回されるケースが増えていきます。

・解決策

そこで提案したいのが、「子供にスマホを持たせる」こと。子供が小学生になったら、スマホを持たせることを検討してみましょう。

・スマホは危ない!?

子供にスマホを持たせる、というと真っ先に思いつくのは「危ない!」なのではないでしょうか。学校やテレビなど多くのところでスマホの危険性が語られていますよね。

危ないかどうか、というのは「どれだけリスクを取るか」ということです。たとえば交通事故は危ないですが、それを避けるには車やバスを使わないのが一番ですよね。ただそれをしてしまうと、そこから得られる「速く移動する」というメリットさえも失われてしまいます。

スマホも同じで、今の時代、スマホから得られるメリットは非常に大きいです。スマホを持たせなければもちろんスマホ絡みのトラブルは起こりませんが、それと同時にスマホを持つことによる知識の向上や家族のコミュニケーションも失われるのです。これは機会損失とも考えられるのではないでしょうか。

スマホは包丁やライターなどと同じように、「道具」に過ぎません。「大人になれば自然と覚える」と思いがちですが、そんな他人任せにしていたら、それこそ中途半端であやふやな知識を身に着けかねません。
早いうちから親が積極的に関わり、正しい使い方をきちんと教える方がより「安全」なのです。

キッズケータイとスマホ、どちらを選ぶ?


・キッズケータイの機能はやはり限定的

「スマホを持たせている」というと、周りのママ・パパ友から「まだ早い、キッズケータイでいい」という声が多いです。キッズケータイは親など特定の連絡先のみに連絡ができ、GPS機能があり、防犯アラームがついているというのが一般的な機能です。

キッズケータイはカラフルですし、小学校低学年の子には好まれるかもしれません。これもそれなりに便利ではあるのですが、やはり機能は限定的。さらにこれで2年契約などしてしまうと、スマホに柔軟に乗り換えるタイミングなども難しくなります。

・どうせスマホになるなら、はじめからスマホで

うちでは子供にスマホを持たせて1年半ほどになります。うちは僕も妻もiPhoneユーザなので、子供にもiPhoneを持たせています。機能制限をかけての運用なので、今のところ特に大きな問題はないです。どうせ将来的に乗り換えるであれば、はじめからスマホでいいのではないか、というのがうちの家族の考えです。
「小学生にスマホを持たせる」は本当に危険? ペアレンタルコントロールがあれば大丈夫


子供にスマホを持たせる際にやること


・まずは「LINE専用マシン」から始めよう

まずなんといっても便利なのがLINE。LINEは日本では最も普及しているチャットアプリですが、これは家族間のコミュニケーションの質・量を増やすのに非常に役立ちます。

家族でグループを作れるので、兄弟が複数いても情報をいちいち一人ずつ伝える必要がなく、一斉送信できます。「○○君は今日は16時から習い事」とか、「今日はパパは遅くなります」など、家族それぞれの予定を伝えたりするのにも役立ちます。

はじめはLINE専用マシンにして運用するのが良いでしょう。
そこから様子を見つつ、徐々に必要に応じて使えるアプリを増やしていきましょう。

・ゲームアプリを入れるならルールを決めよう

もしもゲームアプリを入れるなら、必ずアプリのインストールには「親の承認」を必須にし、またゲームで遊ぶためのルール作りをしましょう。ちなみにうちは「電車移動で、席に座っている時だけゲーム可」にしています。電車移動は長くても数十分ですし、座っている時なら安全だし、親としてもおとなしくしてくれるから楽チンです笑

自宅ではダラダラしてしまうのでNGです。これは少しの例外も許しません。例外をたくさん作ってしまうとどうしても家族間で甘えが出てルールがあやふやになり、親はだんだんスマホが憎く見えてきてしまいます……!
家族の間ではっきりルールを決め、それこそ家族のグループLINEのノートに書いておくなどして、それを皆で守るようにしましょう。

・子供からの質問には積極的に答えよう

子供がスマホを使い始めると、たくさん質問をしてくるようになります。こういうのは使いながら覚えるのが一番早いですが、丸投げをしてはいけません。子供が質問をしてきた時はむしろITリテラシーを高めるチャンス!と思い、積極的にいろいろ教えてあげましょう。

「小学生にスマホを持たせる」は本当に危険? ペアレンタルコントロールがあれば大丈夫

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スマホ管理の注意点


・必ずケースとフィルタをつける

子供はスマホの扱いが荒い、と言うイメージですが、実際はしっかりと扱い方を教えれば丁寧に扱います。スマホを荒く扱う人は、そういう教育を受けていないから、というだけなのです。ただ、とはいえ子供は「不注意」が多いのも事実。注意が散漫でついうっかり落としてしまったり、ということは大人よりも多いので、スマホ本体を全てカバーできるスマホケースと、液晶画面を守るフィルタは必須です。

・ペアレンタルコントロール、機能制限をつける

最近の電子機器やゲーム機には「ペアレンタルコントロール」という機能がついている場合が多いです。iPhoneなら「機能制限」という形でつけられますし、Androidならアプリがあったりします。これは子供が18禁のコンテンツにアクセスしないようにしたり、誤って多額のお金をアプリに課金したりしないようにするためのものですので、子供にスマホを渡す時は必ず設定するようにしましょう。


・子供が慣れるまでは一時的に手間は増える

スマホを初めて手にした子供は、わからないことだらけです。僕たちが初めてパソコンを触った時もわからないことばかりで困惑したことも多かったですよね。わからないことは一つずつ教えてあげましょう。はじめはその手間が少し煩わしく感じることもあるかもしれませんが、いざ慣れて、知識がついてしまえば、親子で安全で快適なスマホライフが送れるでしょう。

まとめ

スマホは家族間のコミュニケーションの質・量ともに大きく高める非常に便利なツールです。無制限に「危険」と恐れるのではなく、機能を制限しながらうまく付き合う、という発想も必要です。

スマホを持たせ、自分で管理させることは子供のITリテラシー向上にも非常に効果的なので、早いうちから高機能なデバイスの「基本的な動作」に慣れておくとよいでしょう。

これからこの連載では、家族間で使える便利なアプリもたくさん紹介していく予定です。これを機に、ぜひお子さんにスマホを持たせてみましょう!
(ムーチョ)
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