
――【TETSUYA】インタビュー前編より
アレンジ済みの楽曲がたくさんあるので、今後残していけたらいいな、と思っています
――TETSUYAさんとしては、歌われている時には気持ち良さ、快楽というのはあるのですか?
TETSUYA:歌うことが好きなので、歌っているのは気持ちいいですよ。
――その気持ち良さ・喜びが、活動を続けて来られるにつれて増して来ている、という実感はありますか?
TETSUYA:僕、ミュージシャンとしてのキャリアは、プロとしてはベーシストからスタートしているので、ヴォーカリストとしては最近、というか……あ、でも2001年からなので、もう最近じゃないですね(笑)。
――はい、ずいぶん長いキャリアをお持ちです!
TETSUYA:初期の頃に比べると、表現力も付いて来ていると思うし、頭で思ったことをすぐ表現できるようになって来ている、とは思いますけどね。
――そういったご自身のヴォーカリストとしての成長・進化が、曲作りに影響を与えている部分はありますか? 例えば、ヴォーカルのメロディーラインの難易度が高い曲が生まれて来る、ですとか。
TETSUYA:それはないです。自分が歌える・歌えないに関係なく、曲を作る時は「いい楽曲を作る」ということしか考えていないので。それが表現できるかできないかは、考えてないですね。

――続いて4曲目の「Eureka」は、風が吹き抜けていくような爽やかさが心地よい曲。思い込みや不安などネガティブな考えを吹き飛ばし、呪いから解き放ってくれるような、心理的な効果も絶大でした。
TETSUYA:本当ですか? 僕、宗教家になれますかね?(笑) ……一番なりたくないけど!(笑)
――(笑)。<全ては やがて上手くいくよ><悪い事は もう起こらない>といった言葉が、優しい音楽に乗って、お説教としてではなく自然に染みて来るんです。
TETSUYA:そうですね。僕が宇宙を感じて生まれた歌詞ですよね。
――宗教家への第一歩が……(笑)。
TETSUYA:僕、そういうの本当に大嫌いなんですよね(笑)。……ですけど、たしかにそう言われると、そんな歌詞ですよね。今作の5曲中4曲は新たに書いた歌詞ですけれども、一番苦労した歌詞ってどれだと思います?
――「Eureka」ですか?
TETSUYA:そう、一番時間がかかりました。タイミング的に、友人に勧められた本があって、まだ全部は読んでいないんですけど、そこでヒントをもらった、という感じなんです。全部読んでから書くと影響を受け過ぎてしまうから、読み切る前に歌詞を書いたんですけど。
ちなみにすぐ出来たのは「FATE」。楽曲自体もすぐ出来たし、ああいう歌詞は比較的書きやすいんですよ。黒づくめのファッションやモノクロの写真はある意味“簡単だ”と僕は思っているんです。でも、たぶん「FATE」のような曲は人気があるだろうな、というのも最初から分かっているんですけど。ポップなものほど難しいものはないんですよ。カラフルなファッションってコーディネイトも難しいじゃないですか? 一歩間違うと変になっちゃうから。
――たしかに、ごちゃごちゃしますからね。
しっかりとした美意識と構築力がないと。
TETSUYA:そうなんです。僕にとっては、黒づくめで革ジャンを着てロックをやるのなんて、簡単なんですよ。

――その本はTETSUYAさんにすごく響いた、ということですか?
TETSUYA:うん。でも、前から僕が思っていたことが書いてあるだけで、改めて「そうだよな」「同じことを考えてる人がいるんだな」と確認する感じでしたけど。そのタイミングで僕がその本を手に取るということ自体、やはり偶然ではなく必然だと思うので。
――この曲を聴いていると、答えは自分の中にあるんだな、と。変に慌てなくても、自分のすべきことを粛々としていればいいんだな、とストンと腑に落ちました。
TETSUYA:そうなんでよ、慌てちゃダメなんです。慌てたり焦ったり、恐怖を必要以上に感じたりすると、正しい判断を下せないので。一番いいのは、悪いことは考えないことですよ。心配もしない。
思ったことが現実になるから、思わない、頭に入れない。
――(笑)。心の持ち方としてすごく大事なことを教えてくれる曲なので、きっと助けられる人がたくさんいると思います。
TETSUYA:メロディーとしてもそうだし、歌詞もそうだし、コーラスワークも含め、本当に綺麗が好きなんですよね(笑)。でも、僕の才能ではないと思うんですよね。僕を通して何かが出て来ているだけで。自分自身でも分からないですもん。だから、それこそパラレルワールドみたいな世界があって、そっちの僕がこっちの僕に信号を送って来ていて、それを受信しているに過ぎないんじゃないかな?って。楽曲が生まれる時ってそうなんですよね。パッとメロディーが閃く。もちろん、きっかけが下りて来るだけで、そこから先は自分で考えて見つけていく感じですけど。

――ボーナストラックにはソロデビュー曲「wonderful world」のアコースティックバージョンを収録。
17年前の7月18日、本EPと同じ発売日だったんですね。
TETSUYA:たまたまなんですけどね。同じ7月18日に、アコースティックバージョンという形でまた世に出る……これも必然ですよね。アコースティックライヴも、ディナーショーの場だとか、Billboardだとか、限られた場所でしか行っていないので、「音源としてちゃんと残したいな」と少し前から思っていたんです。もうアレンジ済みの楽曲がたくさんあるので、今後残していけたらいいな、と思っています。
――7月23日(月)には“LIVE 2018 SUMMER”(めぐろパーシモンホール)を開催されます。意気込みをお聞かせください。
TETSUYA:まだリハーサルも始まっていないんですけど、結構歌うのが大変な曲ばかりなので、再現できるかどうか……(笑)。レコーディングでは何度でもやり直せばいいし、一気に歌わなくても部分的に録っていけばいいんですけど、一発勝負でフルサイズで歌うとなると……かなり練習が必要ですね。久しぶりに4曲も新曲が一気に出るので、セットリストも今までのライヴに比べて変化を付けやすいですし、ライヴで盛り上がる楽曲も含まれているので、楽しみにしてもらいたいと思います!
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